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チャンスはピンチだ。

響く言葉の愛好家

日曜美術館 アートシーン 9月25日

日曜美術館

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アートシーンで紹介されていた展覧会です。

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topmuseum.jp

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http://fude.or.jp/jp/

 

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東京藝術大学大学美術館 The University Art Museum, Tokyo University of the Arts

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www.kaat.jp

 

日曜美術館「匠(たくみ)の技 未来の美~第63回日本伝統工芸展~」

日曜美術館

特に価値の高い工芸技術を、国として保護育成することを目的に、昭和29年から実施され続けている国内最大級の公募展「第63回日本伝統工芸展」が開催されています。

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会場は東京日本橋三越百貨店日本橋店です。本館と新館の催事用スペースをすべて使って、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸(ガラス、七宝、截金、硯など)7部門の作品およそ600点が展示されています。

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入場は無料。美術工芸愛好家にとってはワクワクするようなイベントです。

特に優秀な作品には賞が与えられます。 

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毎日新聞社賞を受賞した<陶芸>田島正仁さんの「彩釉器」

ゆったりとした時間の流れを感じさせる雄大な作品である。濃い紫色から白色へのグラデーションが美しい。一見シンプルだが、三方向から形を押さえてわずかに変形させ、その形に合わせて口縁部を波打たせ、かすかな反りまでをもつくり出す周到さを併せ持つ。

田島さんは昭和23年生ということですからかなりのベテランです。経験の集大成の作品といってもいいのでしょう。作品を見ることは人生を見せていただくことのようにも思えます。 

田島 正仁 | 柿傳ギャラリー

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日本工芸会奨励賞を受賞した<陶芸>加藤清和さんの作品「藍三彩「1607」」

奨励賞は若手有望作家に与えられる賞です。加藤清和さんは46歳。番組で制作風景が拝見できます。京都の窯元に生まれた加藤さんは後継を嫌って就職した経験があります。そこで学んだ知識が、技を嗣ぐことを決意した加藤さんの役に立ったといいます。技能が熟するにはそれなりの時が必要だと言うことがわかります。

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会場の一角に特別展示「わざを伝える」文化財保存事業報告という展示コーナーが儲けられていました。備前焼の人間国宝として知られる伊勢崎淳氏の特別展とあわせて、「備前焼」伝承者養成研修会の様子と研修生たちのつくった作品が展示されていました。 

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作業に使われた道具からは、備前焼がさまざまな技術により生み出されたであろうことや、人間の手の持つ力を想起させてくれます。作品として頂点を極めた工芸技術と、そこをめざす裾野をあわせて展示する試みはすごくいいことだと思います。伝統工芸は後継者の育成が課題だからです。 

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日曜美術館「匠(たくみ)の技 未来の美~第63回日本伝統工芸展~」

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伝統の技と斬新な感性で作品を生み出す匠(たくみ)たちが美の最高峰を競い合った「日本伝統工芸展」。受賞作の全てを一挙に紹介。未来まで見つめる傑作の数々を堪能する!

放送日

2016年9月26日

番組内容

木の特性を熟知し、家具作りで鍛えた技で究極の曲面を生んだ丸山浩明。寄せ木細工を70年手がてきた本間昇は、江戸時代の作品を復元する中で学んだ技を駆使して斬新な作品を完成させた。陶芸の加藤清和は、釉薬の流れも色も計算しつくして華やかな器を作り出し、松本三千代は、恐ろしいほどデリケートな省胎七宝で繊細美の極致を誕生させた。司会の井浦新伊東敏恵が創作の現場を訪ね、伝統の技が未来の美を生む秘密に迫る。

【出演】本間昇,丸山浩明,松本三千子,加藤清和,【司会】井浦新,伊東敏恵

 

 

 

取材先など

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丸山浩明さん

家具工房蒼は特注家具・創作家具・オーダー家具・手作り家具を作る、信州の工房です。主宰は家具職人・丸山浩明です。

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本間昇さん

www.yoseki-honma.com 

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加藤清和さん

加藤清和 | えにし庵 

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松本三千代さん

 

av98ingram.wpblog.jp

 

展覧会

mitsukoshi.mistore.jp

 

ICJF インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバルの楽しみ

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未来のクリエィターを育てる学生アニメーションのフェスティバルが新国立美術館で開催されています。

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今年で14回目を迎える「映画祭」は全国28の大学・専門学校が参加しています。学生さんたちが制作したアニメーション作品は技術的には未熟な部分もあるものの、好奇心や情熱、そして今までになかったものを生み出そうとする創造の心にあふれ、とても刺激的です。

www.icaf.info

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会場は3階の講堂と研修室。美術館のサイトには予定表も掲載されていないので、関心を持って訪れた人でないとたどり着けない場所です。

国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

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東京造形大学教授の小出正志さんによると「2017年は、日本のアニメーション百年の記念の年」なのだそうです。100年に及ぶ先人のたゆまぬ努力があって、日本のアニメーションは世界に、歴史に大きな存在感を示しています。先輩たちの努力や業績を受け継ぎ、新たな才能を送り出すことは、大きな使命になるというのも頷けます。

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会場では各校から選抜された短編28作品がマラソン上映されていました。

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入場者はこの中から特に気に入った作品1作品に丸を付けます。

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武蔵野美術大・里見朝希「あたしだけをみて」、

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東京工芸大・狩野洋典「ノアの口(ハコ)庭」など、商業作品としても成立しそうな作品や、実験作、作家性を感じさせる作品と様々です。

手書き時代のアニメーション環境では実現できなかったような作品ばかりで、技術の進歩が創造の力を支えていることも改めて感じました。

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中でも印象に残ったのは14番「FEED」でした。絵本のようなタッチで描かれた白と黒の巨大な生き物と、食卓を囲む子どもたちの対比が観客の想像力をかき立てるつくりになっています。作者は多摩美術大学グラフィックデザイン科を今年卒業した岡崎理恵さんで、案内によると「独特の世界観で名だたる世界のアニメフェスに入賞を果たした逸品」とありました。原石を探す楽しみもありそうです。

twitter.com

三宅乱丈さん「漫勉」に登場

三宅乱丈*1さんが漫勉に登場します。

浦沢直樹の漫勉 | NHK

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http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/osusume.html

 

代表作はなんといっても「イムリ」。設定の壮大さや、物語の構成力に圧倒されます。番組の進行をつとめる浦沢直樹さんも、「MONSTER」や「20世紀少年」など入れ子構造のような複雑な作風で知られています。今回は作画というより、物語論を聞かせて欲しいところです。 

twitter.com

archive.j-mediaarts.jp

壮大なるファンタジー巨篇、堂々の開幕!
カーマ、イムリ、イコル…不可思議な超能力を操る3つの民族が、
闘争と暴政の歴史を織り上げてきた星、ルーン。
今、その世界の運命を大きく変えるひとりの少年が、自らの宿命に目覚める! 

 

三宅乱丈さんの出発点として知られるのが「ぶっせん」。こちらも芸風の広さを予感させる作品です。

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ぶっせん」三宅 乱丈 著(太田出版

史上初!仏教専門学校を舞台にした、青春爆裂コメディ!
1999年~2001年に「週刊モーニング」で連載された、異才・三宅乱丈の初連載作品。「仏教専門学校」という舞台設定の斬新さ、冴え渡るギャグセンス、毒気と色気、愛すべきおバカな魅力的なキャラクターたち、完成度の高さ......デビュー作にして、名だたるマンガ評論家たちから一斉に賛辞を受け、三宅乱丈という才能を世に知らしめた迷作。 

ぶっせん コミック 全3巻完結セット (F×comics)

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*1:北海道札幌市出身、在住。バンタンデザイン研究所専門学校卒業。アパレル会社勤務を経て、1998年マンガ家としてデビュー。血液型はO型。2009年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。代表作に『ぶっせん』『ペット』『イムリ』など。ペンネームはミケランジェロに由来する

武田砂鉄×辛酸なめ子トークイベント

芸能界ウォッチャーをウォッチしてきました。

f:id:tanazashi:20160925161514j:plain   販促イベントの一環としてよく行われるのが、著者を招いたサイン会です。コピーのコンテンツが簡単に流通するようになった現在。かえって見直されているのが、ライブ感覚であるとよく聞きます。スペースや予算に余裕がある書店などでは、観客数十人規模のトークショーや講演会を開くところがあります。

表参道にある青山ブックセンター本店は、毎日のように著者を囲んだイベントが開かれています。最近、放送局の書店でよく売れた本に、武田砂鉄さんの「芸能人寛容論」があります。辛酸なめ子さんの組み合わせに惹かれて話を聞きに行きました。

武田さんの著作は、ドイツの菓子シュトーレンのように濃密です。まな板にのせられた芸能人は、過去の発言や交友関係、類似の事象などを有機的に結びつけられ論評されます。

トークショーは、武田さんが世間の耳目を集めた芸能人を、彼らの発した名言を軸にトークするというものでした。冒頭「しゃべりすぎると東京湾に浮かぶ」という清原の話題で引きつけるところは心得ています。

芸能人が残した名台詞などをスライドショーで上映しながらトークするやり方はプレゼンテーションに似ています。「紋切り型社会」の目次を連想します。辛酸さんは、たぶんあらかじめ取り上げられる芸能人を頭に入れていたのでしょうか、小さなメモ帳に目を通しながら分析的に相づちを打つていました。芸能界の話題は周回遅れで付いていくのがやっとではありますが、視点がある程度定まったところで総括するのもおた興味深いところです。(スマップ関係は取り上げられませんでした。おそらくこれは意識的にでしょう)

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漫勉 池上遼一 2

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続いて書きだしたのは最新作「アダムとイブ」その主人公・スメルを描きます。

「今回の男前はこういうタイプだなってのが新しくなってますよね」

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「こだわりは美男美女なんですよ。いい男前が出てこないと描いてても面白くないのですよね」

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「美男・美女に思い入れが強すぎる。僕自身は普通だと思っていても女房からいわすと異常者だということになる」

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「神の創造物として、一番理想的なものを描こうとしている。理想ばかり描いているからね。日本人として生まれて良かったなって思ってもらいたいのですよ。こんないい男や女がいて、僕の漫画読んでもっと前向きに生きれるなっていうか」

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池上さんは1944年福井県生まれ。中学の時から漫画家を夢見ていました。

山川惣治絵物語とか、ああいうリアルなものが好きだった。さいとうたかを先生の台風五郎とかね」

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17歳でいったんデビュー。しかし生計は立たず、看板の絵を描く仕事をしながら地道に漫画を描き続けていました。鬱屈していたた当時、共感したのが社会の暗部を描くつげ義春の作品でした。

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「暗い。救いのない漫画を描いていたんだけど、僕の中ではリアリティがすごくあった。リアリティのあるものと願望と。僕のやりたいこと。好きだったのはこの二つだった」

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22歳の時転機が訪れます。池上さんのが緑に注目した水木しげるさんからスタッフに誘われたのです。そこでは思わぬ出会いもありました。

「さん四人集まって自己紹介していたら、つげ義春ですといわれて仰天しました。バンザイ神に感謝って感じです」

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二人の教えを受け、社会派でリアリティのある作風を磨きます。そして小池和夫、雁屋哲武論尊などの実力派とタッグを組み一気に飛躍します。描いたのは単なる正義の味方ではないダーク・ヒーローでした。

アウトローに染まりながらも社会の不条理と戦う主人公。その姿が時代の読者を熱狂させてきました。

「この社会は矛盾を孕んでいるじゃないですか。すべて両面がある。だから前途か正義とかに抵抗する主人公にシンパシーを感じる。だからアウトローになっちゃう」

「善とか言った段階で、怪しいぞって思っちゃうんですね」

「偽善とか欺瞞というのは嫌い」 

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55年にわたり人々のあこがれを描こうとしてきた池上さん、読者を引きつけるために時代に常に寄り添ってきました。

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「ネットで大騒ぎになりましたね」

女の子のキャラクターが戦車で戦うガルパンことガールズ・アンド・パンツァー。池上さんはコラボしたことがあります。

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「池上さんの漫画に若い女の子がでてきた」

「あの時代は高橋留美子先生が出てきて、ラブコメが台頭してきたんです。だから大人の女だと読者はついて来れないのではないかということで」

「対応していかないと古く見えちゃう。手塚先生とか石ノ森先生っていうのはファッションはすっと、足は丸いし」

「あれは本来の漫画の姿だと思う。僕なんかがやっているのは時代がちょっと変わるとすごく古くなったり、画風的にね」

「今とどう折り合いをつけるかってのが大変」 

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新連載の作品。主人公の名は「新海」です。激しいシーンで池上さんが描いたのは意外にも涼やかな表情でした。池上さんは主人公の表情でたどってきた人生までも描こうとします。

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「アクションで相手をぶちかましたとしても、どこかもの悲しそうな顔になったりとか、それはシナリオに書いてないわけです。原作に書かれていないことを探し出すのが僕の仕事だと思っているから、そこらへんを出したいと思うのですよ」

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「今まで描いたことがないよう野生美のあるキャラにして、ところが目はちょっと憂いがあって、何か過去に悲しいことがあったのかなとか、愛していた愛娘を何かの形で死なせた過去を持っているとか、だから今女の子にはやさしてとか、そうなんだろうなと、勝手に想像してこの目をつくっている。それがエピソードとしてでて来なくても、何かの時に読者に感じてもらえる表情をめざしている」

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「演技としてタバコってすごい(効果的)」

「いいですよ。タバコの吸い方にね、すごいエロティックなものを感じる」持ち方で・・・

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「こう挟むのと、こう持つのと、いろんな持ち方で、演技には取っても重要な間合いがとれる」

「感情表現は顔だけでなく、その男が持っているライターとか、たとえば指の形とか、全てが感情表現の道具になる」

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「絵にね、色香というか、色気がなくなったら、もう駄目だと思っているんで・・・。僕は、男の肉体が好きなんですよ。京都府警を取材させてもらったことがある。そこで若い警察官が車を洗っているんですけど、Tシャツをまくり上げると、三角筋にプププッと汗が噴き出ているわけ。すっごい色気を感じたんですよね。それからそのあと「覇LOAD」という、三国志をやることになるんですけど、服のデザインを全部上腕を出すデザインにしている」「そこから着ているんですか」

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池上さんは解剖学を学び、筋肉の研究もしているそうです。

仕上げ作業。ペンと筆を両手に持ちました。

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「これ、ためになっちゃった。僕これまでフッて吹いてたんですよ。これでこんなになるんですね。大事故になるんですよ。吹くと。吹くエリアにマスキングして、そこにフッてやるんですけれど、思ったところに行かなかったりとか、こんな風にやるんですね、初めて知った」

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クライマックスの作画に入ります。 

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ガイドの線を引き、迫力と安定感を 出す構図を探します。

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「どこか本人自体が照れながら言っているような表情が欲しいなあと思って」

人物像が伝わる表情を生み出すため、細かな修正を加えます。

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「池上先生の描く絵がね、偽善感がないんでしょうね」

「そういう目が描けるまでは、何回も描き直すんですよ。どこか、心の奥で茶化しているとか、虚無感みたいなものを目出したいなってのがありますね」

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続いてペン入れです。

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「他はGペン出描くんですけど、目だけはかぶらペンを使う」それは何か・・・

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「男同士の話なんで、ガサツな線になってもいいんだけど目だけはかぶらペンのほうが」繊細な絵が描ける・・・

「固いんです。強弱がつかなくて」 

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Gペンでほかの細部を描いていきます。

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「一つ間違えば、時代の迷子になってしまうような古い人間かもしれないけど、自分に忠実に生きたというか、そういう男の生き方が僕は好きですね」

「しかしそれは見方を変えると、終わりゆく時代の人たちですよね」そうですね

「池上さんが描くキャラクターたちは、自分たちが終わりゆくってわかっているからああいう目なのかもしれない」

「そうかもね。悲しみがね。無意識にでちゃうのかもね。僕の中で」

「俺は正しいって全肯定してないんだよね、目がね。そういうことかもしれない。このかっこよさはね」

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このページに取り組むこと3時間。完成です。

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単純な正義のヒーローではない、屈折を抱えた表情。池上さんの思いがこもった新たなヒーローが誕生しました。

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「絵を志している人は必ず、すげえなあって思う。それだけでもありがたい映像ですよね」

「最近の若い作家さんは等身大の主人公が多いじゃないですか。僕なんかが古いなと思われるような気がするけれども、僕は願望しか描けないから、これを続けていくしかない」

ディレクター:斎藤勇太

プロデューサー:岩井礼

制作統括:北生大介

 

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アニメ「3月のライオン」に期待する 2

東京の下町を舞台に孤独な少年の成長を描くのが「三月のライオン」

アニメ版が10月8日スタートします。

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両親を交通事故で亡くし、心の傷を抱えた主人公・桐山零。父の友人である棋士の家に引き取られ、プロ棋士をめざすが、家族の軋轢や学校での孤立など様々な人間関係に悩むことになります。

泣いても仕方ないから

あきらめて

悲しいから考えないようにして

頭から追い出して

追い出して 追い出して…

━━でも……

本当にそれで よかったんだろうか…

 

NHKのアニメはETVで放送されることが多く、総合テレビでの放送はしばらくぶりです。おそらく原作の持つ重いテーマを幅広い世代に向けて発信していこうというのが編成の狙いだと思いますが、(かなり遅いけど)正しい選択だと思います。f:id:tanazashi:20160919095502j:plain

同局では、定時番組として「将棋の時間」や、タイトル戦の生中継なども手がけていることから、アニメ化にあたっては主催団体やプロ棋士の応援もうけたものと思われます。奥の深い将棋の世界の知識や、重厚な人間ドラマを味わえる楽しみが増えそうです。

本作のもう一つの楽しみとなるのが、東京の再発見です。舞台は水辺のある下町。おそらく佃島あたりが舞台です。放送に先立っての番宣(9月18日放送)では、吹き替えをを担当する声優さんたちが下町探訪をしていました。

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主人公が心を通わせる川本家の三姉妹。

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川本ひなた役の花澤香菜さん(画面中央)たちが訪れたのは創業133年になる和菓子屋。川本家のモデルとなった店舗です。

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川本あかり役、茅野愛衣さん

 

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川本モモ役、久野美咲さん

そして、この作品の最大の魅力はなんといっても、主人公の心の支えとなる川本家三姉妹との交流でしょう。三姉妹もまた、業ともいえる心の闇を抱えていることが次第に明らかになります。

「いつでもおいで」
って言ってくれたけど ホントかな…
なんだか「おいで」と言ってもらえた場所ができただけで……
そのコトバだけで うれしくておなかがいっぱいで
もう 充分な気がした

「いつでもおいでね、待ってるから」どこにでもあるようでいて、実は今の時代にはなかなか得がたくなった関係性です。読者の心を掴んで離さないのは、弱者へのまなざしがきちんと注がれているからなのかもしれません。

 

様々な人々に関わることで、少しずつ心境に変化が生じてゆく主人公の成長こそが、たぶん編成が伝えたかったアニメの見所の一つだと思います。

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なんか 不思議だ

どうしてぼくは 知り合ったばかりのひとの家で

こんな普通に眠ろうとしているんだろう?

ここにいると どうしてこんなに落ちつくんだろう

どうして あんな懐かしい夢を見たんだろう

どうして……

━━ああ

そっか そゆことか……

この古い家が

時間と みんなと 全部を

そして 僕の事まで そっと包んで

まどろんでいるような気がした

━━そうして僕は眠りにおちた

いったい何年ぶりかわからないくらい

深くてやわらかな眠りだった………

原作 - 羽海野チカ
監督 - 新房昭之
キャラクターデザイン - 杉山延寛
美術設定 - 名倉靖博
美術監督 - 田村せいき
音響監督 - 亀山俊樹
音楽 - 橋本由香利
アニメーション制作 - シャフト
製作 - 「3月のライオン」アニメ製作委員会

www.nhk.or.jp