チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

王様は裸だ

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国内の雑誌売上No.1を誇る凄腕編集長『週刊文春』新谷学編集長のインタビュー*1記事*2です。方法論はともかく、ものを伝えることに携わる同業者からみても頷きたくなるような言葉が満載です。

 

誰かを叩き潰すために雑誌をつくると、途端に誌面が暗くなる。そうした点も読者の皆さんに理解していただきたいです。

誌面が「暗くなる」というのはわかりやすいたとえです。品格が顔に出るとでもいいましょうか。表現物は所詮人間がつくった媒体ですので、作り手の性格がにじみ出るのだと思います。

スクープというのは、狙ってもなかなか取れないけど、狙わないと取れないものです。

継続は力なりと言い換えてもいいのではないでしょうか。取材は空振りがつきものです。しかし何百回、何千回と繰り返すとアタリます。

いくら偉い人でも媚びることはしないし、言うべきことは言って、嘘はつかない。そうした自然体での信頼関係ができれば、一対一の人間としての関係が、長続きすると思います。

情報の発信源はモノではなくヒトです。ドキュメンタリー作りの要諦は「人に始まり人に終わる」といいますが、原点は人です。

女は愛嬌と言いますが、男も愛嬌だと思います。どれだけ相手にかわいがってもらえるか。それはテクニックの話ではなく、人として気に入ってもらい、信頼してもらえるかどうかです。

発信源(ソース)に近いところにいないと発信源の発するささやきは聞き取れません。

面白い雑誌は、面白い人や情報が集まらないとつくれません。集まる人や情報が面白いほど、雑誌は面白くなる。我々の仕事は、常に面白い人や情報を探すことでもあります。 

 一つの話題が連鎖して思わぬ情報を耳にすることは日常でもよくある話です。

タイトルはもちろんですが、キャプションなどの細部にはそれが出やすい。細部へのこだわりは、仕事が好き、雑誌が好きといった“愛”がないと出てこないじゃないですか。だから編集部の活気が伝わってくるような雑誌は、見ていて楽しいですよね。

「真実は細部に宿る」といいます。細部の情報を書き込めば書き込むほど、リピーターはその中に新たな真実を発見することが出来ます。

 

ネットでは記事を無料で読めますが、クオリティの高いスクープ記事などは、無料というわけにはいかない。そういったコンテンツに対しては、お金を払うべきではないかという空気をつくることを目指しています。当然ながら、良質な調査報道を続けるためにはお金が掛かりますから。

*1:「編集会議 2016年春号」(宣伝会議) 

*2:金ピカに輝きながら偉そうにしている人に対して、「王様は裸だ!」と最初の一太刀を浴びせることこそが、私たちの仕事だと考えています。