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チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

日曜美術館「匠(たくみ)の技 未来の美~第63回日本伝統工芸展~」

特に価値の高い工芸技術を、国として保護育成することを目的に、昭和29年から実施され続けている国内最大級の公募展「第63回日本伝統工芸展」が開催されています。

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会場は東京日本橋三越百貨店日本橋店です。本館と新館の催事用スペースをすべて使って、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸(ガラス、七宝、截金、硯など)7部門の作品およそ600点が展示されています。

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入場は無料。美術工芸愛好家にとってはワクワクするようなイベントです。

特に優秀な作品には賞が与えられます。 

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毎日新聞社賞を受賞した<陶芸>田島正仁さんの「彩釉器」

ゆったりとした時間の流れを感じさせる雄大な作品である。濃い紫色から白色へのグラデーションが美しい。一見シンプルだが、三方向から形を押さえてわずかに変形させ、その形に合わせて口縁部を波打たせ、かすかな反りまでをもつくり出す周到さを併せ持つ。

田島さんは昭和23年生ということですからかなりのベテランです。経験の集大成の作品といってもいいのでしょう。作品を見ることは人生を見せていただくことのようにも思えます。 

田島 正仁 | 柿傳ギャラリー

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日本工芸会奨励賞を受賞した<陶芸>加藤清和さんの作品「藍三彩「1607」」

奨励賞は若手有望作家に与えられる賞です。加藤清和さんは46歳。番組で制作風景が拝見できます。京都の窯元に生まれた加藤さんは後継を嫌って就職した経験があります。そこで学んだ知識が、技を嗣ぐことを決意した加藤さんの役に立ったといいます。技能が熟するにはそれなりの時が必要だと言うことがわかります。

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会場の一角に特別展示「わざを伝える」文化財保存事業報告という展示コーナーが儲けられていました。備前焼の人間国宝として知られる伊勢崎淳氏の特別展とあわせて、「備前焼」伝承者養成研修会の様子と研修生たちのつくった作品が展示されていました。 

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作業に使われた道具からは、備前焼がさまざまな技術により生み出されたであろうことや、人間の手の持つ力を想起させてくれます。作品として頂点を極めた工芸技術と、そこをめざす裾野をあわせて展示する試みはすごくいいことだと思います。伝統工芸は後継者の育成が課題だからです。 

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日曜美術館「匠(たくみ)の技 未来の美~第63回日本伝統工芸展~」

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伝統の技と斬新な感性で作品を生み出す匠(たくみ)たちが美の最高峰を競い合った「日本伝統工芸展」。受賞作の全てを一挙に紹介。未来まで見つめる傑作の数々を堪能する!

放送日

2016年9月26日

番組内容

木の特性を熟知し、家具作りで鍛えた技で究極の曲面を生んだ丸山浩明。寄せ木細工を70年手がてきた本間昇は、江戸時代の作品を復元する中で学んだ技を駆使して斬新な作品を完成させた。陶芸の加藤清和は、釉薬の流れも色も計算しつくして華やかな器を作り出し、松本三千代は、恐ろしいほどデリケートな省胎七宝で繊細美の極致を誕生させた。司会の井浦新伊東敏恵が創作の現場を訪ね、伝統の技が未来の美を生む秘密に迫る。

【出演】本間昇,丸山浩明,松本三千子,加藤清和,【司会】井浦新,伊東敏恵 

取材先など

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丸山浩明さん 

blog.kenfru.xyz 

家具工房蒼は特注家具・創作家具・オーダー家具・手作り家具を作る、信州の工房です。主宰は家具職人・丸山浩明です。

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本間昇さん

www.yoseki-honma.com 

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加藤清和さん

加藤清和 | えにし庵 

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松本三千代さん

 

av98ingram.wpblog.jp

 

展覧会

mitsukoshi.mistore.jp