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チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

日曜美術館アートシーン4月30日

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1.絵巻マニア列伝(サントリー美術館

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会期:2017年3月29日~5月14日

本展では、後白河院や花園院、後崇光院、三条西実隆、そして足利歴代将軍など《絵巻マニア》とでも呼ぶべき愛好者たちに注目し、鑑賞記録などをたどりながら、その熱烈な絵巻享受の様相を探ります。マニアたちの絵巻愛は、鑑賞や蒐集だけにとどまりません。彼らの熱意は同時代の美術を牽引し、新たな潮流を生み出すエネルギーとなりました。有力パトロンでもあった絵巻マニアたちの姿を追うことで、知られざる絵巻制作の実態と背景もご紹介します。
絵巻マニアたちはそれぞれ個性に満ちています。この展覧会では、その列伝をお楽しみいただくとともに、歴代のマニアを俯瞰することで見えてくる、繰り返される絵巻の憧憬と再生の歴史を描き出します。かつて誰かが確かに愛した絵巻の名品が一堂に揃う本展は、絵巻マニアたちの狂おしいほどの情熱を追体験できる貴重な機会となるでしょう。

www.suntory.co.jp

 

2.特別展 快慶 日本人を魅了した仏のかたち(奈良国立博物館

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会期:2017年4月8日~6月4日

快慶(かいけい)(?~1227以前)は、わが国を代表する仏師のひとりであり、鎌倉彫刻様式の完成にもっとも重要な役割を果たした人物として運慶(うんけい)と並び称されてきました。快慶には確証ある遺品が際立って多く、鎌倉時代初頭の造像界の動向を具体的に知るうえで不可欠な存在である一方、出自や工房など、その人物像には不明な点が少なくありません。
 建久3年(1192)に無位でありながら後白河院(ごしらかわいん)追善(ついぜん)の造像に抜擢(ばってき)されるなど、康慶(こうけい)の弟子のなかでも特殊な立場にあったようですが、こののち運慶と肩を並べて活躍の舞台を得る画期となったのは、後白河院主導のもと重源(ちょうげん)により進められた東大寺再興造像でした。康慶が主宰した大仏殿院諸像は、後世の兵火で惜しくも失われましたが、南大門金剛力士像に運慶・快慶ら慶派仏師の創意と力量が見事に結実した勇姿をみることができます。

快慶|奈良国立博物館 

3.ロシア科学アカデミー図書館所蔵 川原慶賀の植物図譜(埼玉県立近代美術館

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会期:2017年4月8日~5月21日

長崎の絵師、川原慶賀 (かわはらけいが、1786-1860?) は江戸時代後期、日本人の立ち入りが厳しく制限されていた出島の出入りを許され、オランダ商館の求めに応じて、日本の様々な文物を描いた膨大な数の絵画を制作していました。

 とりわけ、慶賀は出島のオランダ商館の医師として来日したドイツ人の医師・博物学者、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト (1796-1866) と交流を深めました。日本の自然や生活文化、特に植物に対して強い関心を持ったシーボルトの要求に応えて西洋画法を習得した慶賀は、彼に随行し、長崎や江戸参府の途上で、植物の姿かたちを正確にうつした写生図を数多く描きました。シーボルトがヨーロッパに持ち帰った慶賀や他の絵師による植物図譜のうちおよそ1,000点はシーボルトの死後ロシアに渡り、現在ロシア科学アカデミー図書館に収められています。

本展では、ロシア科学アカデミー図書館が所蔵する川原慶賀の植物図譜から125点を紹介するとともに、国内に所蔵されている作品資料を通して、慶賀の眼が何を見つめ、どのようにうつしとっていたのかをたどります。

www.pref.spec.ed.jp

 

4.能、絢爛豪華な装束と面 林原コレクションによる(佐野美術館)

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会期:2017年4月8日~5月14日

備前岡山藩は、寛永9年(1632)鳥取藩主であった池田光政(いけだ みつまさ)が一族による領地替えによって初代藩主となった、中国地方の雄藩です。池田家は、江戸時代を通じて能に親しんだことで知られており、特に二代綱政(つなまさ)、三代継政(つぐまさ)は、能役者を抱え、自ら舞い、多くの謡曲を書き記しています。

この池田家に伝わる能楽関係の資料は、現在は岡山市にある林原美術館の所蔵となり、同館の優れたコレクションの中核をなしています。殊に装束類は質・量ともに抜群で、重要文化財の桃山時代の貴重な装束や、唐織(からおり)、厚板(あついた)、縫箔(ぬいはく)、摺箔(すりはく)、鬘(かずら)帯、腰帯など多岐にわたる能装束、素襖(すおう)、肩衣(かたぎぬ)などの狂言装束は、その豪奢なデザインと高い技術において近世染織を代表し、また170面におよぶ能面、狂言面にも優れたものが多くみられます。

本展覧会では、林原コレクションより、能狂言装束の優品38領と鬘帯、腰帯、室町時代のものを含む能面、狂言面22面などを展示、歴代藩主の美意識によって揃えられた絢爛豪華な大名家の能の世界を紹介します。

www.sanobi.or.jp


 

5.女性美と自然美 ―神奈川とのゆかり―(鎌倉市鏑木清方記念美術館)

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会期:2017年4月20日~5月24日

大正初め、30代半ばの鏑木清方は、日本画壇から美人画の名手として注目されていましたが、大正4年から美人画を主軸としつつ、新たな表現を求め自然の風景に重きを置いた作品を描くようになりました。

 風景画を手がけていく中、清方は次第に神奈川の景色に心惹かれていきます。「金沢八景」として名高い横浜・金沢への旅行をきっかけに、当地に別荘を持ち、金沢の風景に度々取材しました。
 そして、戦後には風光明媚な鎌倉を終の棲家の場に選び、豊かな自然に囲まれつつ創作活動を行いました。
 本特別展では、明治から昭和に描かれた自然の風情豊かな美人画作品を、清方の代表的な美人画作品≪朝涼≫や、初公開作品とともに紹介します。

www.kamakura-arts.or.jp

6.篠田桃紅 昔日の彼方に(菊池寛実記念 智美術館)

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会期:2017年3月29日~5月28日

篠田桃紅氏の作品には紙の白を切り裂くような、強く鋭い線から、淡く繊細な薄墨の色まで、多様な墨の表現を見出すことが出来ます。いずれも和紙を支持体として、墨と水を用い「書く」行為が制作の根底にあります。それは墨を含んだ筆が紙に触れた瞬間、水気がうつり、色が浸透する、やり直しのきかない描法です。書から始まった篠田氏にとり、そうした墨の特性は自然と身に馴染んだものでした。戦後、文字という枠からより自由になりたいとの思いから、抽象のかたちを求めた後も、墨の線と色を用い書くことが、篠田氏の表現の基本となっています。 本展では、書、抽象画、リトグラフなど旧作から最新作まで約50点(予定)を展示し、篠田氏の格調高い世界をご覧いただきます。

www.musee-tomo.or.jp