チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

おばあちゃんの家 ドン・ユアン

横浜市内3会場で開催中の横浜トリエンナーレ2017

f:id:tanazashi:20170810141418p:plain

 

横浜赤レンガ倉庫1号館の展示品の中から、強い衝撃を感じたのがドン・ユアン作「おばあちゃんの家」です。

f:id:tanazashi:20170810141813p:plain

入り口を入ると狭いスペースに色とりどりの絵が飾られています。正面に見えるのは祭壇でしょうか。

f:id:tanazashi:20170810141849p:plain

本尊を取り巻くように飾られたろうそくや線香に供物は実在する祭壇のようです。

f:id:tanazashi:20170810141928p:plain

祭壇の右側の壁に見えるのは食器棚。どうやらここは中国の民家の一室であることがわかります。

f:id:tanazashi:20170810142007p:plain

隣の部屋にも祭壇が飾られています。おびただしい供物はそれぞれ油彩画で描かれ、

f:id:tanazashi:20170810142041p:plain

立体的に配置されることで、生活感を漂わせています。

f:id:tanazashi:20170810142106p:plain

 

本作は、幼い頃から作家が頻繁に通い、区画整理のため今年解体されてしまう祖母の家をモチーフにした絵画群です。

f:id:tanazashi:20170810142212p:plain

中国の伝統的な民家で重要な位置を占める祭壇の部屋の両脇には祖母の部屋と叔父の部屋が配置されています。叔父の部屋の窓から見える外は冬景色。厳寒の大陸の暮らしの暖かさが伝わってくるようです。

f:id:tanazashi:20170810142251p:plain

作家は部屋の家財道具全てを精密に描いています。

f:id:tanazashi:20170810142342p:plain

f:id:tanazashi:20170810142316p:plain

即席麺の袋でしょうか、言葉や文化はちがっても私たちの暮らしと同じ身の丈の人たちの生活と幸福感が伝わってきます。

f:id:tanazashi:20170810142407p:plain

 

f:id:tanazashi:20170810142437p:plain

f:id:tanazashi:20170810142500p:plain

祖母の部屋には座卓が置かれ、その上に描かれた料理の絵は質素ではあるが充実した生活がこの家にあったことを暗示しています。

f:id:tanazashi:20170810142519p:plain

社会制度の変化が、個人の生活環境を激変させるほどの暴力性を秘めており、個人の記憶は制度によって書き換えられていくという、制度と個人の関係性について考えるきっかけを与えている

http://www.yokohamatriennale.jp/2017/