チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

他人のコードでつくったアートで利益を得るのは正しい行いなのか?

 

ネット上に蓄積されたビッグデータ

その資産を使ってAI(人工知能)が新たな価値を生み出す時代です。

人間の想像力や個性が主役のアートの世界も例外ではありません。

クリスティーズのオークションで落札されたある肖像画はAIが描いたもの。

「ベラミ家のエドモン・ド・ベラミ(Edmond de Belamy, from La Famille de Belamy)」と名付けられた作品は43万2,500ドル(約4,900万円)で落札されました。

このAIのコード(プログラミングの記述)を書いたのはアメリカ人の若者。

しかし、アメリカ人の若者はこの絵を描いてはいません。

では誰が描いて出品したのか。

制作したのは、パリを拠点に活動するObviousという3人組のアーティスト集団でした。

アメリカ人の若者がネット上に公開したオープンソース(誰でも自由に改良・再配布ができるようにしたソフトウェア)をもとに改変したコードで作った作品でした。

一つの作品に複数の権利者が関わるコンテンツでは、配分を巡ってのルールがあります。

ではコンピューターを利用した芸術作品の権利は誰が手にするのか。

創作の現場に新たな刃紋を投げかけています。 

他人のコードでつくったアートで利益を得るのは正しい行いなのか?

美の巨人たち フェルメール「ワイングラス」

f:id:tanazashi:20181125234413p:plain

 

日本で過去最多の作品が東京・上野にやってくると今話題のヨハネス・フェルメール

番組では2週にわたってフェルメールが残した美と謎の物語をお送りします。

一回目は男性がワインを勧め、女性が飲み干した瞬間を描いた『ワイングラス』。

ステンドグラスに描かれた像、椅子に置かれた楽器や楽譜が意味するのは?

同じモチーフで描かれた別の作品と比較して見えてきたものとは?

f:id:tanazashi:20181203202406j:plain


 

美の巨人たち フェルメール「ワイングラス」

放送:2018年9月8日

プロローグ

f:id:tanazashi:20181203231800p:plain

小さな部屋です。

左側にある窓から柔らかな光が差し込んでくるとこの部屋が劇的に変わります。

キラリと。さらりと。さりげない日常の一瞬を。思わずドキリとしたり。ニヤリとしたり。

f:id:tanazashi:20181203231858p:plain

視線と仕草の劇場。描いたのはヨハネス・フェルメール

f:id:tanazashi:20181203231944p:plain

今からおよそ350年前のオランダ、デルフトの街。

f:id:tanazashi:20181203232023p:plain

わずか1 キロ四方の世界で生涯を過ごした画家です。

f:id:tanazashi:20181203232103p:plain

彼がこの世に残した作品は30数点。

f:id:tanazashi:20181203232149p:plain

ほぼ同時代に生きたオランダ絵画もう一人の巨人、レンブラントの夜警と比べてみれば。

f:id:tanazashi:20181203232227p:plain

全作品がすっぽりと収まってしまうのです。

現在フェルメールの作品は世界中の美術館が宝物のように収蔵しています。

そのうちの8点が東京上野にある美術館にやってきました。

美の巨人たちは2週にわたってフェルメールの残した美と謎に迫ろうと思います。

f:id:tanazashi:20181203232328p:plain

この8点の中に日本初公開の作品が二つあります。

f:id:tanazashi:20181203232352p:plain

一つはワシントンナショナルギャラリー所蔵の「赤い帽子の娘」。

f:id:tanazashi:20181203232455p:plain

もうひとつの日本初公開作品がベルリン国立美術館所蔵のこちら。

今日の一枚。ヨハネフェルメール作ワイングラス。

男がワインをすすめ女が飲み干したその刹那。

縦67.7 CM 横79.6 CM の油彩画です。

目線を外した女は白い頭巾をかぶり鮮やかな真紅のドレスをまとっています。

f:id:tanazashi:20181203232610p:plain

その見事な質感。

f:id:tanazashi:20181203232649p:plain

黒い鍔広帽の男はマントのようなものを巻きつけて羽織り、じっと女を見ています。

その意味深な口元の笑み。

f:id:tanazashi:20181203232759p:plain

部屋の左側にはステンドグラスの窓。

深い赤と黒市松模様の床は流行のデザイン。

青い背の椅子には楽器が置かれています。

テーブルの端に置かれているのは何でしょうか。

画面の中心には男が手を添えたワインのデカンタ

二人は恋人同士なのか違うのか。そこはかとない恋の駆け引きが漂います。

フェルメールの絵について後世の天才たちの言葉です。

フィンセントファンゴッホは「彼の絵には完璧なパレットがある」。

スペインの鬼才サルバドールダリは「アトリエで仕事をするフェルメールを10分でも観察できるならこの右腕を切り落としてもいい」。

f:id:tanazashi:20181203233003p:plain

フェルメールは光の魔術師です。

f:id:tanazashi:20181203233032p:plain

画面の左側からいつも柔らかな光が差し込んでいます。

f:id:tanazashi:20181203233112p:plain

そしてその部屋で起きた日常の一コマを数々のの小道具をあやつり、

f:id:tanazashi:20181203233138p:plain

寓意と暗喩の意図をちりばめて訳ありの一場面として描いてみせたのです。

f:id:tanazashi:20181203233227p:plain

では今日の一枚ワイングラスにはどんな訳ありが潜んでいるのでしょうか。果たしてフェルメールはこの絵に何を仕掛けたのか。

牛乳を注ぐ女

f:id:tanazashi:20181208182121p:plain
フェルメールの牛乳を注ぐ女は北方の聖母像と称えられた傑作。抑制の効いた静かな佇まいなのになぜこれほど美しいのか。

f:id:tanazashi:20181208182202p:plain

その秘密は彼女の右腕の後ろにある壁に穿たれた小さな穴にあります。

f:id:tanazashi:20181208182238p:plain

ここを消失点として一点透視図法で引いた線に沿って物を配置することで正確な遠近感を生み出しているのです。

f:id:tanazashi:20181208182332p:plain

私たちの視線は自然と消失点に向けられ、流れ落ちる牛乳をへと誘導されていくのです。

家政婦さんの衣装は白い頭巾、黄色い上着、そしてウルトラマリンブルーの布を腰に巻き、そこから赤いスカートが覗いています。

この絵の完璧な構図と見事な色彩は私たちに見る喜びを感じさせます。

何より凄いのは市井の人がモデルだということ。しかも使用人の肖像画であること。

フェルメールは庶民の日常を描くために欠かせないアイテムを持っていました。

f:id:tanazashi:20181208182502p:plain

光を受け柔らかな輝きを放つ真珠。手紙もまた何枚も繰り返し描いています。部屋の壁によく見かけるのが地図。

f:id:tanazashi:20181208182600p:plain

楽器も度々登場しています。フェルメールはこれらのアイテムを駆使して構図を練り上げ、寓意を込めて描くのです。

まるで覗いてしまったように、仕草の瞬間を切り取り、光溢れる部屋で謎めいた印象を残して。

f:id:tanazashi:20181125234413p:plain今日の一枚「ワイングラス」。

男がワインを勧め女が飲み干したその刹那。どんな小道具が用意されているのかつぶさに見ていきましょう。

f:id:tanazashi:20181208182812p:plain

背もたれの青い椅子にはリュートという楽器が置かれています。花柄の鮮やかなテーブルクロスの上にかろうじて乗っているのは楽譜でしょうか。壁には風景画のようなものがかかっています。画面中央には男が持つデルフト焼きの白いデカンタ

f:id:tanazashi:20181208182911p:plain

そのきらめきが見事。

f:id:tanazashi:20181208182943p:plain

フェルメールは17世紀の映画監督といえます。現実の空間の一部を切り取って絵を表現するのがとても上手なのです」

f:id:tanazashi:20181208183022p:plain

「この絵の前に立つとまるで高解像度の写真だと感じるくらい美しい。表面全体がフラットで筆の跡が全く見えないのです」

たしかにこの絵は美しいのですが、それだけではありません。

f:id:tanazashi:20181208183138p:plain

ステンドグラスに描かれているのは手綱をとる女性の像。

これは節制の寓意です。つまりきちんとした生活ということ。

椅子に置かれたリュートや楽譜など音楽に関係するアイテムは恋愛を暗示していると言われています。

ワインを勧める男がいて、飲み干した女がいる。つまりフェルメールがこの絵でそっと忍ばせた暗喩は、誘惑と自制ということかもしれません。

この後二人はどうなるのか気になります。

ところが同じモチーフの絵があるんです。

f:id:tanazashi:20181208183306p:plain

ドイツのアントン美術館が所蔵しています。この二枚の違いはなにか。

f:id:tanazashi:20181208183341p:plain

なぜフェルメールは同じモチーフの絵を描いたのか。秘密はこの床に。実はちょっと変なんです。
今日の一枚。ワイングラス。この絵を描いた後なぜフェルメールは同じモチーフのこちらの絵を描いたのでしょう。今日の一枚と同じ赤と黒市松模様のタイルが敷かれた部屋です。

f:id:tanazashi:20181208183450p:plain

ワインを勧める男を避けるようにして、女はこちらを向いて微笑んでいます。背後にはもう一人。

f:id:tanazashi:20181208183537p:plain

頬杖をつく男が。誘う男に誘われる女。そして断られた男という意味でしょうか。三人の間には微妙な空気が漂っています。

「二つの作品を並べて比較すれば関連していることがわかります。しつらえ、小道、光の反射、色使いなどがとても似ています。しかしストーリーが全く違います」

なぜ2枚描いたのか。

「音楽の変奏のようなものです。ワイングラスの評判が良かったので、少し変化を加えてもう一枚を描いたのです。でもこちらはあまり人気が出なかったようです。背後の男性を追加したことでストーリーが複雑になりすぎ、焦点がぼけてしまったからかもしれません」

ワインをめぐる恋の駆け引きという主題は同じでも、実はこの2枚には目立たないところに決定的な違いがあります。

f:id:tanazashi:20181208191549p:plain

それはこの床です。「二人の紳士と女」の絵の床は図法的にに完璧に描かれていますが、ワイングラスに描かれた床をよく見るとどうでしょう。

f:id:tanazashi:20181208191644p:plain

なんとなく歪んでいませんか。

f:id:tanazashi:20181208191851p:plain

床が画面右奥から手前へと落ち込んでいるように見えるのです。

実はこの床にこそフェルメールの天才的な意図が込められているのかもしれません。なぜ床が歪んでいるのか。

その理由を探るため私たちは「アオキット」に着目しました。

f:id:tanazashi:20181208191940p:plain

名画を立体にして遊ぶ造形作家・青木誠一さんの青木キットとなら、何か発見があるかもしれないと。

f:id:tanazashi:20181208192031p:plain

アオキットを作るには絵に描かれたものすべてのサイズを正確に計測しなければなりません。

f:id:tanazashi:20181208192113p:plain

青木さんはこのワイングラスを図面に起こす際、奇妙な点に気が付いたそうです。

「作るにあたって作品から寸法割り出したりするんですけれど。その時に垂線が傾いている。気になって他のフェルメールの作品当たってみたら外側に傾いている作品が多かったんです」

f:id:tanazashi:20181208192220p:plain

垂線を引いてみましょう。

すると壁の線がわずかに傾いています。

f:id:tanazashi:20181208192310p:plain

他の多くののフェルメール作品にも同じような傾きが確認できました。

f:id:tanazashi:20181208192350p:plain

どういうことなのか。

f:id:tanazashi:20181208192438p:plain

「カメラ・オブスクラからの情報っていうのをかなりこの作品につぎ込んだんじゃないかなと」

f:id:tanazashi:20181208192507p:plain

カメラ・オブスクラとはカメラの原型と言われる装置。

レンズに暗箱がついていてガラスの板に画像が結ばれる構造になっています。

当時の画家はこのガラスに薄い紙などを置いてなぞり、見たままの遠近感を掴んで絵を描きました。

f:id:tanazashi:20181208192610p:plain

ただしカメラ・オブスクラの画像は左右が反転していたり垂直の線が傾いたりして実際に使うとなると厄介なことも多いのです。

このワイングラスの床の歪みはカメラ・オブスクラと関係があると青木さんは考えました。

「普通に図法にのっとって描けばこんなに歪んだ床を描くはずないと思うんですよね」では描かれているものの輪郭に沿って線を引いてみましょう。

f:id:tanazashi:20181208192937p:plain

すると消失点が壁にかかった絵の左下辺りにあることがわかります。

その消失点を通る水平線の上に床のタイルに沿って引いた線は収束するはずなのですが、そうなっていません。

f:id:tanazashi:20181208193026p:plain

左側の方が高くなっています。

きっとカメラ・オブスクラの水平がずれた状態で床を描いたからだと考えられます。

f:id:tanazashi:20181208193108p:plain

模型で検証してみるとレンズが正対していると床はこう見えます。

f:id:tanazashi:20181208193152p:plain

カメラを右に傾けた床はこう見えます。

f:id:tanazashi:20181208193219p:plain

これを水平が正しくなるよう回転させると。いかがでしょう。確かに絵と同じように右奥から手前に床が落ち込んでいるように歪んでいますね。

f:id:tanazashi:20181208193520p:plain

「図法に忠実な作品だと思っていました。いざ自分で立体化してみると透視図法からの情報とカメラ・オブスクラからの情報の使うさじ加減というのを試していた作品なんじゃないのかなと思うんですけれど」

たとえ床が歪んでいようとも、フェルメールはそのまま描きました。それこそが天才なのです。なぜならこの絵は男と女の恋模様であり、その先を暗示しているからです。つまり2人の抱いた不安と恍惚には、ゆがんだ床がふさわしいのだと。これがフェルメールマジック。実は牛乳を捧ぐ女にも意外な意図があります。あるものが書き加えられているのですが分かりますか。

こんな小さな部屋でいくつもの仕草を描きました。いくつもの感情を描きました。市井の人々のささやかな日常を。謎めいた肖像画のように。今日の一枚ワイングラスが描いたものは男と女の恋のさざなみ。二人のその先が気になります。
牛乳を注ぐ女です。黙々と日々の仕事をこなす家政婦の姿にフェルメールは何を託したのか。何を描き加えたのか。

f:id:tanazashi:20181208193853p:plain

赤外線でこの絵を調べると家政婦の背後の壁の右下には洗濯かごが描かれていました。

f:id:tanazashi:20181208193918p:plain

ところが完成した絵では行火に変わっているのです。

f:id:tanazashi:20181208193951p:plain

それがフェルメールの思いやり。足元が冷えないようにと行火を置いたのかもしれません。
17世紀、オランダデルフトの街の片隅で小さなさざ波が立ちました。男と女の恋の駆け引き。ヨハネス・フェルメール作ワイングラス。視線の先に光の宴。黄金の日日に乾杯。

 

 

映画、ドラマ、アニメの動画視聴ならU-NEXT<ユーネクスト>。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も超充実なコンテンツ数が特徴です。その数120000本以上。まずは31日間の無料トライアルを是非お試しください。

映画、ドラマ、アニメの動画視聴ならU-NEXT<ユーネクスト>。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も超充実なコンテンツ数が特徴です。その数120000本以上。まずは31日間の無料トライアルを是非お試しください。

アートシーン・毛利悠子 ただし抵抗はあるものとする

f:id:tanazashi:20181130235332p:plain

 

毛利悠子
ただし抵抗はあるものとする

f:id:tanazashi:20181130235139p:plain

不気味な音を出す回転するスピーカー。

f:id:tanazashi:20181130235217p:plain

一体この空間は。

f:id:tanazashi:20181130235253p:plain

続いて回転を始める螺旋階段。

不思議な時間が流れています。

f:id:tanazashi:20181130235103p:plain

青森県十和田市現代美術館で注目のアーティストの個展が開かれています。

f:id:tanazashi:20181130235408p:plain

この作品を制作したのがアーティスト毛利悠子さん。

今回は新作の制作過程とともに紹介します。

f:id:tanazashi:20181130235457p:plain

毛利の作る作品は動く彫刻と呼ばれています。

f:id:tanazashi:20181130235524p:plain

身の回りに存在する磁力や重力、光など目には見えず触れることもできない力を感じさせる作品を制作してきました。

どうやって作品を作り出すのか。

f:id:tanazashi:20181130235635p:plain

展覧会場で作品を設営中の毛利を取材しました。

ここは最初の展示空間となる場所です。

「今までやってきたインスタレーションみたいなものを自己紹介的にできたらいいと思っています」

f:id:tanazashi:20181130235803p:plain


完成した作品です。

f:id:tanazashi:20181130235943p:plain


ここではある一つの現象がきっかけとなって、そのエネルギーが別の動きへとつながっていくことを表現しています。

f:id:tanazashi:20181201000005p:plain


そして向いには磁力を使った作品を置きました。

「 アートの中にいつも答えがあると思っていなくって、私が作っているのは、想像力を広げていくきっかけづくりをするのが楽しくって、色んな人の想像が広がるといいと思っています」

展覧会2週間前、毛利はある工房を訪ねました。

今回メインとなる新作は高さ4メートルにも及ぶ螺旋状の彫刻作品。

これだけ大きな作品は毛利にとっても初めて。これを天井から吊るす予定。

しかも「これを回そうと思ってるんでバランスが悪いと濡れちゃうと。障害はあるんですよね」

これは毛利の版画作品。

最近テーマにしているのは渦や螺旋などの構造をもつものです。

毛利がそれらのものから感じるのは、静止していても回転するエネルギー。

その発想から螺旋構造の彫刻作品を実際に回転させてみようと思い立ったのです。

「今回は何かこの空間では回転体としてずっとそこに立ち続けているんだけども、その回転体をずっと見ることで想像の中で例えば未来にも過去にも行けるような永遠性を感じるような作品ってできないかなって思ってちょっとチャレンジしてるんですけど」

展覧会は来年3月24日まで開かれています。 

 

会場:十和田市現代美術館

会期:2018年10月27日~2019年3月24日

映画、ドラマ、アニメの動画視聴ならU-NEXT<ユーネクスト>。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も超充実なコンテンツ数が特徴です。その数120000本以上。まずは31日間の無料トライアルを是非お試しください。

ゴッホ13歳とされる写真、実は弟テオでした

f:id:tanazashi:20181130181129j:plain



 

 

ゴッホ13歳とされる写真、実は弟テオの写真

オランダ、ゴッホ美術館は11月29日、13歳のゴッホとされてきた写真はゴッホではなく、弟テオの写真であることを発表しました。

テオドルス・ファン・ゴッホ

 

2枚しかないゴッホの写真 1枚は弟でした | NHKニュース 

 

チェン・ジャン・ホン 新作展

f:id:tanazashi:20181129131408p:plain

 

 

「チェン・ジャン・ホン 新作展」

 

フランス・パリを拠点に活躍する中国出身の抽象画家。油彩と墨画の技法による、にじみや力強い筆遣いで、「静と動」「明と暗」など相反するイメージを同居させる。

二が年取り組むモチーフの蓮(写真)のほか、深みのある青色で、水や空をイメージした作品など新作30点を展示します。

東洋と西洋の文化と技術を自らに根付かせ、墨と油彩を融合させた独自の技法で蓮や風景を心が観るままに表現。圧倒的なフォームと堂々としていながら優美さを湛える筆さばきから生み出される崇高な自然は、秩序や形式にとらわれない、抽象表現の真髄に触れ得る創造の神秘ともいえるでしょう。
 キャンバスの上には自然の中から汲み出した色彩が広がり、筆の緩急、絵の具の厚みと滑らかさ、余白として残された手つかずの空間など作品を構成するそれらひとつひとつが静と動、明と暗、柔と剛といった、対の形を楽しむかのように存在しています。

 作家の持ち得る高貴な精神性と天衣無縫さで、眠っている詩情を目覚めさせるようなチェン・ジャン・ホンの世界をこの機会にぜひご堪能ただきたくご案内申し上げます。

 

 

Galerie Taménaga | Tokyo - Paris - Osaka

会場:ギャルリーためなが

会期:2018年11月2日~12月16日

天文学と印刷 新たな世界像を求めて

ãã¹ã¿ã¼

 

 

天文学と印刷
新たな世界像を求めて」

 

 

ニコラウス・コペルニクス、ティコ・ブラーエ、ヨハネス・ケプラー天文学の進展に大きな役割を果たした学者と印刷者の関係を紐解きます。

15世紀のヨーロッパで発明された活版印刷は、学問の発展を推し進めた。天文学者コペルニクスらの書物や図版から、学者と印刷業者の関係を探る展覧会。

渋川春海による暦の改定など、日本の天文学の歩みも紹介します。

 

天動説から地動説(太陽中心説)への転換が起こるきっかけとなった『天球の回転について』。著者であるコペルニクスの名は知られている一方、本書の印刷者を知る人は少ないのかもしれません。15世紀のヨーロッパに登場した活版および図版印刷は、新たな世界像を再構築していく上で大きな役割を果たしました。学者と印刷者は共同で出版を行うのみならず、学者の中には自ら印刷工房を主宰した人物も存在します。本展では学問の発展に果たした印刷者の活躍を、天文学を中心に紹介します。

 

 

印刷博物館:企画展示 > 天文学と印刷 新たな世界像を求めて

 

会場:印刷博物館

会期:2018年10月20日(土)~2019年1月20日(日)

山田壽雄が描く園芸植物

f:id:tanazashi:20181129115601j:plain



 

 

「山田壽雄が描く園芸植物」

植物学者の牧野富太郎が手がけた「牧野日本植物図鑑」

絵を担当した画家の一人。山田壽雄(1882-1941)*1を紹介する展覧会です。

 

記念館では、2010年のリニューアルオープン以来、山田について調査を進めてきました。その結果、牧野の郷里にある高知県立牧野植物園が所蔵する植物図の他に、東京国立博物館などに彩色図が現存することが分かりました。 

 

細やかな筆遣いで葉脈や花粉まで描いた「スカシユリの一品種」や、カエデやハナショウブなどの植物が約50点。丁寧な菜食で、植物の微妙な色彩の変化が表現されています。


本展では、園芸家石井勇義(1892-1953)の依頼により、日本の園芸植物を描いた作品を初公開します。初公開の作品は、石井のご遺族が大切に保管されてきたものです。併せて、2014年に記念館で展示し好評を博した、国立国会図書館蔵『日本産ツバキの図』『(『石井勇義ツバキ・サザンカ図譜』の原画)の一部を期間限定で展示いたします。

 

牧野記念庭園情報サイト

 

会場:練馬区立牧野記念庭園記念館

会期:2018年10月20日(土)~2018年12月24日(月)

*1:『牧野日本植物図鑑』(1940年)の図を担当した一人で、山田の図は植物学者牧野富太郎(1862-1957)の信頼を最も得ていたと言われています。また、明治大正時代につくられた、『大日本植物志』(牧野富太郎著)や『大日本樹木誌』(中井猛之進著)などの図の制作に携わりました。山田は、植物学者の指導のもと植物図を描くことに専念し、個人として表舞台に立つことはありませんでした。