チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

「鎌倉別館リニューアル・オープン記念展 ふたたびの『近代』」【アートシーン】

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鎌倉別館リニューアル・オープン記念展 ふたたびの『近代』

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近代の傑作を数多く所蔵する神奈川県立近代美術館

鎌倉にある別館が去年リニューアルオープンした記念の展覧会。

「ふたたびの近代」個性を尊重する時代近代を代表するシュルレアリスムの先駆者古賀春江の作品です。

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陽気に踊る女性の姿。

空を飛ぶパラシュート。

科学雑誌などから最先端のイメージを切り抜き画面を構成しました。

古賀は近代を希望に満ちたものとして描きました。

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一方同じシュルレアリスムの画家福沢一郎が描いた近代は。

交差する鋭いナイフ。

なぜか椅子は机の上に置かれ洋梨のようなものに火がつけられています。

福沢は近代を不条理なものとして捉えたと言います。

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美術館を代表する1枚が1942年に描かれた松本俊介の《立てる像》

戦争の暗い影を落とす町並みにポツンと立つのは画家自身です。

当時、世論は画家に戦意高揚の絵を求めていました。

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自分は何を描くべきか。その苦悩をありのままにキャンバスにぶつけた一枚です。

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「現代から見るとその集団の意識といいますか、集団心理と言うか、学校や会社で同じ意見を持たなければいけない。グループでなければいけないとかそういう風に感じている人も多いと思うんですけれども。この絵は孤独でいることの大切だと言うか一人で立つということの重要さを見る人に与えてくれる。そういう側面があるかなと思っています。近代と言うと今から見るととても古いものであったりとか、そういう印象を受けるものもあるかもしれません。ですけども例えば近代の意味する新しさっていうのが、美しいものを美しく描かないことであったり、社会への何らかの提言であったり。そういった様々な多様な新しさの形態がここでは見ることができると思います。

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「ふたたびの近代」は1月19日まで。

 

会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館

会期:2019年10月12日~2020年1月19日

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日曜美術館「デザイナー 皆川明 100年つづく人生(デザイン)のために」

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皆川明

 

流行にとらわれない独自の生地作りで注目のデザイナー・皆川明。服、絵画、さらに人生100年時代の幸せな生き方のデザインを目指す、異色デザイナーの頭の中に迫る!

ファストファッション全盛の今、流行にとらわれない独自の生地作りで注目されるデザイナー・皆川明。若い頃は長距離選手として活躍、魚市場でも働いた異色の経歴を持つ皆川は、服、絵画、さらには人生100年時代の幸せな生き方そのもののデザインを目指す。キャリア25周年を記念した大規模な展覧会から、異色のデザイナーの頭の中に迫る!

【出演】皆川明,谷川俊太郎,深井晃子,糸井重里,【司会】小野正嗣,柴田祐規子

 

日経おとなのOFF 2020年 絶対に見逃せない美術展(日経トレンディ2020年1月号増刊)
 

 

芸術新潮 2019年 12 月号 特別付録:芸新手帳2020

芸術新潮 2019年 12 月号 特別付録:芸新手帳2020

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/11/25
  • メディア: 雑誌
 

日曜美術館「デザイナー 皆川明 100年つづく人生(デザイン)のために」

放送日

2020年1月12日

プロローグ

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夜の美術館そのエントランスを舞台に一夜限りのファッションショーが開かれました。

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どこか懐かしい花がら。

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思わず触れてみたくなるような不思議な生地。

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ファッションのトレンドにはとらわれないデザインが観客を魅了します。

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手掛けたのはデザイナーの皆川明さん。

「ウキウキしたり嬉しくなったり、お洋服で気分が変わるんだと思います」「違う自分になります」

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今年でデザイナー人生25年を迎えた皆川さんは自身も企画に関わった展覧会を開いています。

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タイトルは「つづく」。流行に流されず、人生を共に歩み続けるものを作り出す。そんな信念を込めました。

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さらに会場にはここ数年評価が高まる皆川さんの絵も。

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服のイメージを裏切るもうひとつの世界。

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「はじめてこの絵を見たときぎょっとしました。人間的なこういう裏があるんだという。怖かった」今日は、異色のデザイナー皆川明の頭の中に迫ります。

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皆川明さんの展覧会

今日は東京都現代美術館で開かれている皆川明さんの展覧会にやってきました。
明日よろしくお願いします。
「デザイナーの皆川明です。本日はお越しくださってありがとうございます」
もうこの入り口会場入口からねワクワクするような色の洪水ですね。
「色々なテキスタイルをこの25年で作ってきました。立体的なものやプリント、刺繍などいろんな加工方法でつくっています」
こちらの部屋に入ると・・・服がたくさん。

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まずやってきたのは洋服の森。この25年間に発表した服をあえて時代を混ぜて並べています。

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昔の服の最新の服も同じように長く着続けてもらいたい。

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ファストファッション全盛の今、自らの決意を示しました。

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「 ここは森と名付けていますけど、まさに森のようにいろいろなテキスタイルや洋服が重なり合って一つの生態系みたいになっています。シンプルな形での気安さというものを大事にしながらそれでいて表面にある素材感とかそこに乗っている図柄ってものを楽しんでいただきたいなと思ってるんですけど」
これは普段着と考えていいんですか。

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「そうですね。私たちは特別な日常の服ということをテーマにずっとやってきていて、日々の繰り返してるような毎日こそ特別なんじゃないかなっていうことを考えて、何かこうある日の服ではなくて、毎日自分の気持ちを高揚させるような洋服でありたいなーっていう考えだったんですけれど。何気ない毎日の中で洋服と一緒にいることで何か景色が変わって見えたり、その時の記憶が鮮明になったりっていうことが大事だなと思っていて」

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何気ない日常の大切さを気づかせてくれる服。

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そんな服を作るために皆さんは自分の手で生地を一からデザインします。

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着る人にどんな驚きを届けよう。思いを込めた生地が服になり、着る人とともに歩み続けることを願っているのです。

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こっちの部屋が皆川さんの頭の中。服になる前を示した部屋です。

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取材先など

 

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放送記録

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書籍

 

ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく

ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく

  • 作者:ミナ ペルホネン
  • 出版社/メーカー: 青幻舎
  • 発売日: 2020/02/01
  • メディア: 単行本
 
ミナを着て旅に出よう (文春文庫)

ミナを着て旅に出よう (文春文庫)

 
今日のまかない (CASA BOOKS)

今日のまかない (CASA BOOKS)

  • 作者:皆川 明
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
皆川明の旅のかけら

皆川明の旅のかけら

 
皆川明100日WORKSHOP (スペースシャワーブックス)

皆川明100日WORKSHOP (スペースシャワーブックス)

 
ミナ ペルホネンのテキスタイル mina perhonen textile 1995-2005

ミナ ペルホネンのテキスタイル mina perhonen textile 1995-2005

 
ミナ ペルホネンの時のかさなり

ミナ ペルホネンの時のかさなり

  • 作者:皆川 明
  • 出版社/メーカー: 文化出版局
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: 雑誌
 

 

展覧会

 

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新美の巨人たち ホテルニューグランド

「ホテルニューグランド」の画像検索結果

 

旅行した気分になれる「行ってみたいホテル/旅館」シリーズ第1弾
世界から愛され続ける日本屈指のクラシックホテル『ホテルニューグランド』。関東大震災後、横浜復興のシンボルとなったこのホテルは、シンプルながら重厚なアール・デコ様式の外観に対し、中は川島織物の綴織や灯籠型の照明等で飾られた和洋折衷。そんな美しき空間に刻まれた歴史を俳優・要潤さんがひも解きます。ニューグランドから生まれた料理もご紹介!

 

日経おとなのOFF 2020年 絶対に見逃せない美術展(日経トレンディ2020年1月号増刊)
 

 

美の巨人たち ホテルニューグランド

放送:2020年1月4日

 

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2019年末年始も見られる展覧会

一年の締めくくり、または新たな年の始まりにアートを鑑賞してみてはいかがでしょうか。

首都圏を中心に年末年始も見ることのできる展覧会をご案内します。

「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命─人は明日どう生きるのか」(森美術館)

 「未来と芸術展」の画像検索結果

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未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか | 森美術館 - MORI ART MUSEUM 

ゴッホ展」(上野の森美術館)

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www.ueno-mori.org

ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」展(国立西洋美術館)

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ハプスブルク展|600年にわたる帝国コレクションの歴史 

 

「特別展 ミイラ ~『永遠の命』を求めて」(国立科学博物館)

「国立科学博物館 ミイラ」の画像検索結果

国立科学博物館 National Museum of Nature and Science,Tokyo

「坂田一男 捲土重来」展(東京ステーションギャラリー)

「坂田一男展」の画像検索結果

印象派からその先へ―世界に誇る 吉野石膏コレクション展」(三菱一号館美術館)

「印象派からその先へ」の画像検索結果

https://mimt.jp/ygc/

三菱一号館美術館 | 新しい私に出会う、三菱一号館美術館

「特別展 天空ノ鉄道物語」(森アートセンターギャラリー)

「天空ノ鉄道物語」の画像検索結果

森アーツセンターギャラリー - MORI ARTS CENTER GALLERY

「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」(国立近代美術館)

窓展:窓をめぐるアートと建築の旅 | 東京国立近代美術館

「所蔵作品展 パッション20 今みておきたい工芸の想い」(東京国立近代美術館工芸館)

東京国立近代美術館工芸館

ダムタイプ―アクション+リフレクション」「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」(東京写真美術館)

https://topmuseum.jp/

 

 

 

 

 

【人気ランキング】2019年展覧会入場者数トップ10はこれだ

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世の中の同調圧力が高まりつづける日本社会の中で、自分の目で見て考える姿勢が求められています。

美術やアートにもっとオープンに接する場として展覧会が試された年でした。

異質なものに触れて驚く体験こそが芸術やアートの持つ意味です。その異質なものに拒否反応を示すような動きすらありました。

新しい年こそ、自分が見たいものを見て自由に考える生き方をしたいものですね。

 

ウェブ版美術手帖が、毎年恒例の展覧会入場者数トップ10を発表しました。

2019年入場者数1位となったのは「フェルメール展」の68万人でした。

 

 

日経おとなのOFF 2020年 絶対に見逃せない美術展(日経トレンディ2020年1月号増刊)
 

 

1.フェルメール展(上野の森美術館) 68万3.485人

 

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2.ムンク展 66万9,846人

 

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3.塩田千春展 66万6,271人

 

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4.クリムト展 57万7,828人

 

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5.松方コレクション展 47万2,130人

 

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6.フェルメール展(大阪市立美術館) 54万1,651人

7.国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅 46万3,991人

 

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8.六本木クロッシング2019展 つないでみる 38万4,814人

 

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9.カタストロフと美術のちから展 36万3,993人

 

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10.正倉院の世界 皇室が守り伝えた美 36万2,076人

 

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 番外:あいちトリエンナーレ2019 67万5,939人

日曜美術館「芸術を視る力 造る力 造形作家 岡崎乾二郎」

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絵画、彫刻、建築、絵本と分野を横断した活動を続ける造形作家・岡崎乾二郎。軽やかにして複雑な作品は見る者の常識に揺さぶりをかける。

謎めいた岡崎の思索に迫る。

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造形作家・岡崎乾二郎の芸術活動は多岐にわたる。

「抽象の力」で平成30年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど、美術批評にも携わってきた。「岡崎乾二郎」の画像検索結果

絵画とも彫刻とも判別できない約40年前のデビュー作「あかさかみつけ」や、鮮やかな色彩が物語を感じさせる絵画で、岡崎は何を表現しているのか?

開催中の展覧会場を訪れた司会の二人は、作品を前に岡崎と語り合い、感じることと思索することが折り重なる岡崎のアートを体感する。

【出演】造形作家…岡崎乾二郎,美術史家…林道郎,詩人…阿部日奈子,詩人…ぱくきょんみ,【司会】小野正嗣,柴田祐規子

 

日経おとなのOFF 2020年 絶対に見逃せない美術展(日経トレンディ2020年1月号増刊)
 

 

芸術新潮 2019年 12 月号 特別付録:芸新手帳2020

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  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/11/25
  • メディア: 雑誌
 

日曜美術館「芸術を視る力 造る力 造形作家 岡崎乾二郎

放送日

2019年12月29日

プロローグ

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造形作家 岡崎乾二郎

造形作家岡崎乾二郎

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軽やかで美しい色彩を纏いながら、何を表しているのかと考えさせるその作品。

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絵画や彫刻を始め、見るものは常識に揺さぶりをかけられます。

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40年にわたる作家活動も美術の枠には収まりません。

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建築の設計もすれば絵画のようなタイルも制作。

舞台美術やメディアアートなどあらゆる表現の分野を横断しています。

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様々な批評や絵本も手掛け、文章家の一面も。全てに共通しているのが、見て感じたことを考え抜いて表現すること。そこから生まれる作品はどれも独創的です。

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「僕としてはどんなことでも自分で考えて自分で答えを出さないと、人のやり方を真似するとすぐ忘れちゃうから逆に。自分で考えたことであれば、なんとも繰り返して、なんでも自分でわかるまで子供と言うから気が済まないと気持ちがあって」

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1981年。25歳の岡崎の記念碑的な作品。《あかさかみつけ》

距離や角度見る位置によってガラリと印象が変わります。

大きさは30センチほど。

一枚の板から切り出されたかのようなパーツで構成されています。

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素材はスチレンボードという美術作品にはほとんど使われていなかったものです。

初期ルネサンス絵画に着想を得たという色彩。

覗き込むと建物の中に入ったような、外とは別の空間が広がっていきます。

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現代美術の研究所で学んだ後、岡崎は、これらの連作で初の個展を開きました。

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個展のタイトルは「建物の気持ち」

それまでにない謎めいた表現に多様な解釈がなされ話題となります。

個展は新聞でその年の展覧会ベスト5に選ばれます。

美術雑誌でも特集の記事まで組まれました。

翌年にはパリ・ビエンナーレに選出されます。一連の作品によって岡崎は一躍注目の作家となったのです。

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岡崎の40年にわたる作家活動を展望する展覧会が開かれています。

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視覚のカイソウ

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展覧会のタイトルは一冊の本をめぐるように回想しながら作品を再会してもらいたいと名付けられました。

 

展覧会会場

「この一角は岡崎さんの最初の個展に出されたシリーズっていうことなんですけれど、建物の気持ちという」「不思議な形をしたものが並んです」

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一つ一つのレリーフが独立しながらも形や色が互いに響きあい連なっていく空間。

軽妙な造形と複雑な空間表現が混在するその斬新さが驚きをもって評価されたのです。

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「見れば見るほど、絵画の要素もあれば彫刻の要素もあれば。建築の要素もある。あるいは都市デザイン的な要素もある。あらゆる要素が集約されているような作品で、絵画的な要素はあの色彩選び。塗りの選び。しかも壁に掛けられている。だからあれは絵画の伝統にさおさす作品ということもできる。もう一方で彫刻でもあって、単純な話、立体的な厚みもある。同時にああいう軽い素材で中に穴のある。空間のある構造体っていうのは、20世紀のとりわけ20世紀の彫刻史を見ていくとい、実験をした作家でそういったものの記憶を背負ってる作品でもあるその意味では本当に結節。いろんなジャンルの結節点のような、あんなに小さくて軽やかなのに、そういう膨大な人間がやってきた造形の記憶をいろんなスケールで呼び起こすような構造になっているということだと思います」
三角形の展開による立体的なフォルム。

頂点のみが地面に接し立っています。

高さ3 メートル。重さ1.2トンの彫刻は一点のみで支え合い、バランスをとっているのです。

重力に逆らうような軽やかさが非現実的な空間を生み出しています。

岡崎はレリーフで試みた空間や時間への考察を様々な表現で試みていきました。

東京武蔵野の高台。

2011年岡崎は自ら設計して自宅を建てました。

自作のタイルをはじめ随所に岡崎の手触りが感じられる家はひとつの立体作品のようです。

岡崎乾二郎は1955年東京の建築家の家に生まれました。

家庭には戦前のモダンな文化の気風が色濃く残っていたと言います。

「当時の児童教育で一番大事なのは、自分が感じていることを自分で再把握するってことを子どもたちに教える。幸い考えてみると、うちの父親は建築家で、もともと画家になりたくて、そういう人がいたと。まあ、母親の方が、祖父が牧師だったこともあって、教育的な環境というかそういう所。祖父自身も教育をしてたし、そういう関係にあった。一番僕にとって興味を持ったのは、その母親が洋裁が得意で、発明が隙だった。いくつか発明の賞とかもらって。今思うと、本を読むと言うよりなんでも作って自分たちで解決するっていうのが家の伝統にあったみたいだね」

岡崎のもう一つの顔とも言える批評活動。

膨大な知識と、人が気づかない視点で本質を突く批評は広く知られています。

去年出版した「抽象の力」は芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。

日本の抽象画家たちが西洋絵画のあと守ではないこと。

同時代的に表現の革新を理解していたと評価したのです。

「抽象の力」で取り上げられた画家の一人、坂田一男。

岡崎の監修による坂田の展覧会が開かれています。

1889年岡山市に生まれた坂田一男。

31歳の時にフランスへと渡り前衛的な作品を発表します。

キュビスムを追求した抽象画家として論じられてきました。

しかし岡崎は帰国後の作品に注目。

同時代の欧米の作家と同じく、空間や時間を物質感あるものとしてカンバスに表現しようとしていたことを論証したのです。

同じような2枚の油彩。

坂田のアトリエは2度も冠水の被害に見舞われました。

この絵もカンバスの下の方の絵の具が剥落。

これまで水害を受けた作品として扱われてきました。

しかしそのダメージにこそ坂田が表現の可能性を見出していたのではないかと岡崎は推論しています。

 

「絵画が平面が、単なる何もない空間ではなくて中が詰まってるよって、示すのに一番簡単な方法は、それをハサミで切ることです。カッターで切ったです。そうしたらもっとボリュームがあるように見えてくる。作家がいますけど。坂田は今までもそうやってハサミで切ったり色々してた。冠水は文字通りですね、まさにはがされたところがこんな実在を持って、これはかなり嘘だと僕は思うのね。つまりこんなに地肌みたいな茶色いの出ない。これは絵の具を足しているんじゃないか。見事な土色ですよ。後で退色したり色が変化したキャンバスですよ。キャンバスなのにこんなに強い地肌になっている。たぶんここも僕は怪しいところだと。じゃあこの形は偶然できた穴ですかと言うと、前に絵画の構図的には輪郭線とか形として、その領域自体がデッサンの中にあらかじめあった形のように取り込まれてると言うか、うまく組み込まれている」「いつも言うのは、絵を見たときに、なんで描いたんだろうと。これが作られたものであると。それなりに時間をかけて作ったものっていあんまり無駄なことはしなくて、すべて意図ある者として考えなくちゃいけないんです。思いつきとかその時の気分で描いてるわけがない。しかも何回も反復してんだからだから。だから、絵は感じたものをとらえるっていうのは正しい。なぜ感じたかって言うのを確認するために何度も何度も、そう感じるようにその感じたことをただ同じことが再起するように描いていくわけですよ。だから見てる人も感じたことが他の絵でもあった。同じ効果があったっていうの確かめていけば、感じるだけで思考が組めると思うんですね」
 

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放送記録

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書籍

 

芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: 雑誌
 

 

展覧会

 

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