チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

「輝く日本に魅せられて ―風景と装い―」【アートシーン】

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輝く日本に魅せられて
―風景と装い―

「輝く日本に魅せられて―風景と装い―」の画像検索結果

日本画を通して日本文化の美を再発見する展覧会です。

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横山大観が描いた作品。暗闇の残る朝霧からほんのりと浮かび上がる富士。

大観は輪郭線を用いず、色彩の濃淡のみで描きました。

夜明け前の静寂なひとときが墨の色調で表されています。

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大阪府高石市の小林美術館で3月8日まで。

 「輝く日本に魅せられて―風景と装い―」の画像検索結果

会場:小林美術館

会期:2019年12月13日~3月8日

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「山田耕筰と美術」【アートシーン】

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山田耕筰と美術

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日本人初の本格的な作曲家といわれる山田耕筰の軌跡をたどる展覧会です。

24歳でドイツに留学した山田。

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持ち帰った版画で展覧会を開くなど美術にも深い関心を持っていました。

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山田は交流のあった版画家、恩地孝四郎を楽譜の装幀に起用。実際に山田が演奏した曲を聴き恩地が創作したと言います。

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創作版画で高い評価を得ていた恩地は豊かな発想で楽譜を彩りました。

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その交友は新たな時代の芸術を生みました。

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宇都宮市栃木県立美術館で3月22日まで。

 

会場:栃木県立美術館

会期:2020年1月11日~3月22日

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「1964年 東京―新潟」【アートシーン】

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1964年 東京―新潟

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1964年の東京と新潟の美術史に触れる展覧会です。

新潟では日本初の現代美術館が開館。

新進の作家たちを招き公開審査をする試みも生まれました。

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新潟出身の亀倉雄策がデザインした東京オリンピックのポスター。

日本開催を象徴する日の丸のデザイン。

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ランナーたちの躍動感と熱量。

力強く水を掻くスイマー。

国家の一大プロジェクトとして華々しく開催されたオリンピックを見事に表現しました。

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長岡市新潟県立近代美術館で3月22日まで。

 

会場:新潟県立近代美術館

会期:2020年1月25日~3月22日

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「中野嘉之の世界 ―時空を超えた出会い、感動とその美―」【アートシーン】

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中野嘉之の世界
―時空を超えた出会い、感動とその美―

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中国東北部蕭蕭の風景です。凍った大地が光を受けきらめく様を白土に胡粉を混ぜて表しました。

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時空を超えて交わる地平と天空の美しさを描きあげました。

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日本画家中野義之の展覧会が開かれています。

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海のうねりと古木の表現が見事に混じり合った作品。

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絵を描くように塗ら膠に銀箔を貼りひっかくことで生まれた動きと表情。

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中野は素材と向き合う中で技法を生み出していきます。

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「この20年来、墨の仕事をしてきて、紙の素材であるとか、墨の素材であるとか、

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水であるとか、描く上に対してすべての素材をひとつひとつ研究してきてもう20年もたつのですが、

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素材に対してのこだわりってのは全てその絵の具のはつぼくであるとか、絵具の発色であるとか、そういうものにこだわっています」

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巨大な二頭の龍を描いた13メートルに及ぶ水墨画

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力強く猛々しい龍。辿っていくと画面は次第に明るくなっていきます。

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白い竹の繊維でできた

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中国の紙は墨を弾くため濃淡の美しさが際立ちます。

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箱根のある庭に咲く桜。

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枝の細い線や花びらの柔らかい表現によって立体感が生まれています。

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黄土色の下地はかすかな金色に見えるように仕上げました。

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東京目黒区の郷さくら美術館で2月23日まで。

 

会場:郷さくら美術館

会期:2019年12月7日~2月23日

 

鳥を描く―中野嘉之 (人気作家に学ぶ日本画の技法)

鳥を描く―中野嘉之 (人気作家に学ぶ日本画の技法)

 
心眼で観る時空 中野嘉之作品集―1984‐2016“日本画・水墨画”

心眼で観る時空 中野嘉之作品集―1984‐2016“日本画・水墨画”

  • 作者:中野 嘉之
  • 出版社/メーカー: ギャラリーステーション
  • 発売日: 2016/06/15
  • メディア: 単行本
 
日本画技法講座 風景を描く

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中野嘉之の世界-時空を超えた出会い、感動とその美- | 郷さくら美術館 | 美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ

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「ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」【アートシーン】

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ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年

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欲望に負け手を伸ばす愚かな老人と金を盗もうとする娘。

一方、若い男の手に硬貨を押し付け愛を買おうとする老婆の姿。

いびつな男女の関係を皮肉を込めて描いたのはドイツの画家クラーナハです。

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スペインの画家エルグレコの作品。

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耳や逆立つ髪は素早く大胆なタッチで描かれています。こうしたヨーロッパの名作に強い憧れを抱いた国があります。国交150年を記念しハンガリーの二つの美術館から傑作が来日しました。

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日本であまり知られてこなかったハンガリーの美術。シネー・メルシェが描いた代表作です。紫のドレスを着ているのは画家の妻です。

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晴れ渡る青い空。明るい緑と黄色で描いた草むら。

ドレスの紫色との対比が心地よい美しさを生んでいます。

ハンガリー近代絵画の第一歩とされる名品です。

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ハンガリーの美術というのは特に19世紀から非常に活発に展開されました。

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ヨーロッパの方では印象派であるとか写実主義といった新しい動きが出てきます。ハンガリーの画家たちというのもヨーロッパの周辺諸国の美術が中心地に学びに行って、そしてそれを持ち帰ってきて、独自に展開させていきました」

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ムーンカーチがハンガリーの大平原を描いた作品です。

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全体的にぼんやりと霞む風景。

立ち上る砂埃。

全ての色彩が溶け合うような効果を生んでいます。

印象派に学び、光や空気を捉えようとした1枚です。

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チョーク・イシュトヴァーンの初期の代表作。

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外から差し込む冷たい光とテーブルランプの暖かい光。

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現実離れした青の色彩が二人の孤児の深い悲しみを感じさせます。

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チョン・トヴァーリがギリシャの街並みを描いた作品。

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薄明るい空の下にはアクロポリスの丘と通りを行き交う馬のシルエット。

絵には光の中心が二つあります。

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一つは月。

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もう一つは大きな家の壁です。

19世紀以降ハンガリーの画家たちは独自の美術を展開していきました。

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東京港区の国立新美術館で3月16日まで。

 

会場:国立新美術館

会期:2019年12月4日~3月16日

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ETV特集「人知れず表現し続ける者たちⅢ」(NHK)

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ETV特集「人知れず表現し続ける者たちⅢ」

“なんだかわからないけれど、なんだかすごい”既存の美術や流行、教育などに左右されず、誰にも真似できない作品をつくり続けるアーティストたち。

27歳の女が自分の姿をボールペン一本で描いた細密画や脳性まひの画家が不自由な手で何度も塗り重ねた油絵など、その作品世界に8Kの高精細で臨場感あふれる映像で迫る。

独創的な作品からかいま見えるアーティストたちの人生。

その創作の現場から「生きること」の意味を問いかける

ETV特集「人知れず表現し続ける者たちⅢ」 

放送:2020年2月2日 

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見逃したNHKの番組は動画配信サービス「NHKオンデマンド」で見ることができます。NHKの全チャンネルから最新の番組が視聴できる「見放題パック*1」は月額972円で配信期間中なら何回でも視聴できます。

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*1:二種類あるのでご注意

日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」

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ソール・ライター

 

ニューヨークの街角で、誰に見せるでもなく“日常にひそむ美”を撮り続けた写真家ソール・ライター(1923-2013)。

今、若い世代を中心に共感を集める実像に迫る。

「私は無視されることに人生を費やした。それでいつも幸せだった」。

元々ソール・ライターは、1950年代からファッション写真の最前線で活躍した写真家。

しかし80年代、突如スタジオを閉鎖、表舞台から姿を消す。

再び名が知られたのは、四半世紀が過ぎた80代。

人知れず撮りためてきた路上スナップが出版され世界中で人気となった。

残された言葉、関係者の証言を手掛かりに、なぜその写真が時代を超えて心を打つのか探る。

【出演】須藤蓮,写真史研究家/東京写真大学講師…飯沢耕太郎,写真家…かくたみほ,翻訳家 東京大学文学部教授…柴田元幸,【司会】小野正嗣,柴田祐規子

 

日経おとなのOFF 2020年 絶対に見逃せない美術展(日経トレンディ2020年1月号増刊)
 

 

芸術新潮 2019年 12 月号 特別付録:芸新手帳2020

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日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」

放送日

2020年2月9日

プロローグ

 

今、SNS などネットで見かけるソールライター風と名付けられたスナップ。

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上から覗き込んだ構図。

画面の端に鮮やかな赤い傘。

どれも独特な視点で切り取られたものばかり。

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ソール・ライターは2000年代、80歳を過ぎてから世界に発見された写真家でした。

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その代名詞はストリート・スナップ。

雪が降る通りにできた無数の足跡。

そこに鮮やかな赤い傘。

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日常に潜む一瞬の光景を見たことのない構図と鮮やかな色で切り取る。

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それをどこかに発表することもなく50年以上続けていました。

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「彼は生活を変えませんでした。

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朝起きてからスケッチブックに絵を描くとかコーヒーを飲むとか近所を散歩するとか、毎日どこに行くにもカメラを持ってそれは亡くなるまで変わりませんでした」

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金や名誉を求めず、日常に目を向け続けたソール・ライター。

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「雨粒に包まれた窓の方が私にとっては有名人の写真より面白い」

その生き方は今日本で多くの共感を集めています。

三年前に開かれた回顧展には8万人以上が来場。

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写真集は4万部。 

Saul Leiter: All About Saul Leiter

Saul Leiter: All About Saul Leiter

 

 ほぼ無名の海外の写真家としては異例の人気です。

なぜ今を生きる日本人に響くのでしょうか。

「雨の日でも雪の日でも写真にしてますよね人生をすごく楽しんでた人じゃないかなと思います」

「すごいことは写ってないんだけど写っている写真は何かすごいことが映っている」

不思議な魅力にあふれたソールライターの世界今なぜ私たちはその写真に惹かれるのでしょうか。 

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ソールライターとは 

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2006年ドイツの出版社から出された写真集に世界的な注目が集まりました。

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「アーリーカラー」ソール・ライターが83歳にして初めて出した作品集です。 

Early Color

Early Color

 

それは撮られたまま日の目を見なかった八万点から発掘された作品達でした。

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写っていたのは1950年代のニューヨーク。

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カラーフィルムがまだ一般的ではなかった時代に撮られた色鮮やかな街の風景。

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撮り方も独特です。

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画面のほとんどが黒と赤。

よく見れば真ん中には白い車と人影。

板の隙間から見える通りの光景を捉えた1枚です。

 

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こちらも大胆な構図。

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画面の大半をカーテンのようなものが覆っています。

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半世紀以上も前にカラースナップを人知れず探求していた写真家がいたことに世界は驚きました。

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ソール・ライターの写真を愛する一人、写真家のかくた みほさん。

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北欧・フィンランドを撮り続けながら、ヒット曲のCDジャケットなども手がける人気の写真家です。

角田さんは3年前雑誌の仕事でソール・ライターの暮らしたニューヨークのアパートを訪ねました。

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60年間を過ごした部屋。画家が好む北向きの大きな窓。

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ライターは1946年。23歳の時に画家を目指してニューヨークに出てきました。

 

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しかし次第に趣味であった写真にのめり込んでいきます。

ちょうどカラーフィルムが実用化されたばかりの頃でした。

ライターが暮らしたのはマンハッタンの南にあるイーストビレッジ。

「こういうぐらいとかですかね」

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ライターがスナップしていたのは歩くと20分ほどの狭い範囲でした。

「なんか本当に普通にどこにでもあるような町と言うかお肉屋さんとか割とちょっと近所の人が使うようなお店とかが多くて」

イーストビレッジは家賃が安かったことからアーティストが多く暮らした町でした。

外に安売りのワゴンをいつも出しているお気に入りの書店。

散歩の途中一休みしたベンチ。

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ライターが撮っていたのはニューヨークのローカル。

ごくごく普通の街並みだったのです。

そんな風景をガラリと変えるのがソールライター独特のまなざしだと角田さんは言います。

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「私は単純なものの美を信じている。もっともつまらないと思われているものの中に興味深い者が潜んでいると信じているのだ」

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ソール・ライターはガラスを利用して日常を神秘的に撮ることを愛しました。

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角田さんがカメラを向けたのはショーウインドウ。

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どんな写真を撮ったのかと言うと。

「ガラスに映ったポスターの方に赤い色が利用できないかなと思ってガラスとか鏡とかに写っている映り込みを利用して奥行きがある写真にしていくっていうのがポイントかなと思ってます」

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角田さん今度は地面にはめ込まれたガラスにカメラを向けます。

歩く人の足下にその上半身が映り込むまか不思議な光景。

 

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二つ目の特徴はポイントカラー。

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「誰もがモノクロのみが重要であると信じていることが不思議でたまらない。美術の歴史は色彩の歴史だ」

シンプルな色味の背景に明るい一色を入れ印象深い画面に。

街中に息づくビビットな色を拾い上げ、まるで絵のように画面の中に納めます。

「赤い椅子があるのもなんかあるかも。赤い椅子。白い人と白い閉じてる傘とかなんかちょっと連動性があるやつとかもモチーフに結構選んでたりするので。黄色い可愛い子が来た」

道路のグレーに女の子の黄色がポイントカラー。

通りかかった自転車の車輪もアクセント。

「自転車が来てよかった」

ソール・ライター三つ目の特徴が1/3構図です。

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私の好きな写真は何も起きていないように見えて、片隅でナゾが起きている写真だ」

1/3構図は画面を縦か横に3分割しその一箇所に被写体をまとめて配置する方法。

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ライターは画面の隅に視線を集め、そこで起きている物語に私達を引き込みます。

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角田さん郵便ポストを撮っているのかと思いきや。

「赤を入れつつ人の足元がちょっと1/3みたいな感じで、普通だともっと足によって撮影したりとかしたとこですけど、割となんか本当に画面の中のすごい小さいところを、ソールライター見せようとしているので、これぐらいも余白が多いような構図とかでも、写り込む感じと構図が1/3とかにできるとちょっとソールライターっぽく撮れるかなっていうところがあります」

ソールライターにはことさらに愛したいくつかのモチーフがあります。

 

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その一つが傘。

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時には傘の端だけのことも。

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ある時アシスタントが言いました。

もう傘はたくさん。

彼の答えは。

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「私は傘が大好きなんだ」

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雨粒や水滴も彼が愛したモチーフ。

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普通だったら見過ごしてしまうような一瞬の出来事。

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「雨粒に包まれた窓の方が、私にとっては有名人の写真より面白い」

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雪のシーンも多く登場します。

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ソール・ライターのまなざしを通して見つめると、

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いつもの毎日が少し違ったように見えてくる。

「自分の美しいなって思うものを探していたしてる視点っていう感じで毎日同じ景色の中で人とか車とか動くものだけが少しずつ変わっていく被写体が入って写り込んで来てっていう感じで、本当に何か儚さとか刹那とかそういう一緒の美みたいなものを見出してたのかなって思いました」

スタジオ

ファッション写真家

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実はソール・ライターが最初に注目されたのはファッション写真家として。

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手掛けていたのはハーパスバザー。エル。ヴォーグといった一流ファッション誌。

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その手法は少し変わっていました。

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「スタジオでも撮影を好む編集者たちとも働いた。スタジオだと昼食会ができるから彼らにとっては快適だったのだ。外で働いていたら昼食会ができないからね。では私は仕事で働くのが好きだった」

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板を持った作業員が通りがかり画面を遮ったユーモラスな一枚。

彼はファッションでも街中で起きる偶然をうまく取り込んだ写真を撮りました。

収入はトップクラス。

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ニューヨークのメインストリート5番街に広いスタジオを構えるほど。

しかし華やかな世界は彼の求めたものではありませんでした。

 

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「かつて、ファッション誌での一年より、好きな画家の一枚のデッサンの方が私にとってはより意味があると編集者に行ったことがある。彼女の表情は凍り付き、完全に軽蔑の眼差しで私を見つめていた」

そして81年。事件が起きます。

ライターの晩年。

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アシスタントを18年間務めたマーギッド・アーブさん。

「モデルの撮影をしているとき、スタジオの後ろにビジネスマンが大勢並んでああだこうだと指示を出すんですね。彼は耐えられなくなってカメラを置いてその場から出て行ってしまったのです」

スポンサーの意向が強くなり次第に自由な表現ができなくなったファッション写真からソール・ライターは身を引きます。

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毎日カメラを持って近所に出かけ、まるで都会の仙人のように暮らすようになりました。

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「友人たちからの援助でなんとか暮らしていたのです。電気代さえ助けがなければ支払えなかったのです」

仕事のオファーがあってもなかなか受けなかったと言われるライター。

親しい友人はこんな冗談を言いました。

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「ソール。君はチャンスを避ける才能に恵まれているね」

しかしライターには成功や名声よりももっと大事にしていたものがあったのです。

それはライターの秘められた過去に関わっています。

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1923年。アメリピッツバーグで生まれたソール・ライター。

家は代々ユダヤ教の宗教指導者を務めていました。

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高名な学者だった父親のウルフ。

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将来を嘱望されていたソール・ライターは子供の頃から厳しい戒律を守り聖職者になるための勉強に励みました。

しかし、23歳の時に神学校を中退。

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ニューヨークへと旅立ちます。家族の失望は大きかったといいます。

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「ソールの話では、父親に学校を退学してアーティストになりたいと告げたとき、父親が言ったのは シャガールになってもいい、チェーホフになってもいい。物書き、画家はいいが写真家は職業の中でも最も低いものなのだ と」

偶像崇拝を禁止するユダヤ教では、他人を写真に撮ることはタブーだったのです。

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家族で唯一写真家になることを応援してくれたのは二歳違いの妹のデボラでした。

繊細で感受性豊か。

デボラはソール・ライターにとって初めてのモデルでした。

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十代から二十代にかけて撮ったポートレートが100点ほど残されています。

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「ソールライターとデボラは親友のような関係でした。厳しい戒律の中で生活していたので、おそらく少年時代の彼の唯一の友人が妹のデボラだったのだと思います」

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しかし、幸せな時間は永遠ではありませんでした。

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デボラは20代で精神を病み入院。

生涯戻ることはなかったのです。

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ソール・ライターがその後の人生を共に歩んだのがソームズ・バントリー。

二人はファッション写真家とモデルの関係で出会いました。

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ソール・ライターのアパートにかかっているのは二人が書いた油絵。

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共通の関心事である絵を通して親しくなり、そして恋人になりました。

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愛するソームズのポートレート

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自分の信じる道を進むソールを支えた存在でした。

「成功のために全てを犠牲にする人もいるけれど、私はそうしなかった。私を愛してくれる人。私が愛する人がいるかということの方が私にとっては大切だった」

 

スタジオ

 

 書籍など

All about Saul Leiter  ソール・ライターのすべて

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  • 作者:ソール・ライター
  • 出版社/メーカー: 青幻舎
  • 発売日: 2017/05/16
  • メディア: ペーパーバック
 
永遠のソール・ライター

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取材先など

 

放送記録

av98ingram.wpblog.jp

 

書籍

 

All about Saul Leiter  ソール・ライターのすべて

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  • 作者:ソール・ライター
  • 出版社/メーカー: 青幻舎
  • 発売日: 2017/05/16
  • メディア: ペーパーバック
 
永遠のソール・ライター

永遠のソール・ライター

 
Traveler

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  • 発売日: 2016/09/13
  • メディア: Prime Video
 
Early Color

Early Color

  • 作者: 
  • メディア: ハードカバー
 
Saul Leiter: All About Saul Leiter

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芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

芸術新潮 2020年 01月号 東京のミュージアム100

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: 雑誌
 

 

展覧会

 

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