「back of the imperial portrate (御真影の裏側を探せ)」
「ジョーカー・ゲーム」第2話から。
絶体絶命の窮地から緻密な推理で逆転打です。被疑者の家宅を徹底的に捜索した憲兵隊が唯一見逃した隠し場所はここでした。神棚に掲げられていたものはぼかされていますが、わかる人にはわかるシーンです。
テレビでの放送はこれが限界でしょう。原作では「天皇の」と言及*1しています。
当時、憲兵は「統帥権*2」の影響下にあり、統帥者である天皇に対する敬意はすべてに勝ったと言われています。遠回しではありますが、当時の軍人たちの脳筋DQNぶりを皮肉った展開です。
敗戦で価値観が大きく変わったとはいえ、昭和40年代の記憶をたどると今より遙かに多くの「統帥権」の後遺症を引きずった大人たちを見かけたような記憶があります。カネと力が結びつくとロクなことにならないのは近くの国を見ての通りです。虎の威を借る狐が跋扈していた時代は遙か過去になりましたが、彼らがもし今生きて、この場面を見たらどういう行動に出たか考えるとゾッとします。