こい(これ)は合戦ぞ 首の掻き合いに道理なぞあらんど
使える手ぇば何でん叩っ込まねば 相手に申し訳ばなかど
躍動感と迫力にあふれた筆致、舞台劇のような進行、耳に残るセリフまわし。ツボにはまったらちょっと逃げられないコミックが平野耕太氏の「ドリフターズ」です。10月にはアニメもスタートします。
ジャンルは歴史ファンタジーに入るのでしょうか、主人公の戦国武将・島津豊久が異世界で血みどろの戦いを繰り広げるというバイオレンス作品でもあります。切れ味のある作画やストーリー展開は置いておいて、印象的なのが登場人物たちが発する言葉の数々です。セリフを漁るだけでもゾクゾクした気分になります。
単行本3巻でドワーフに銃を作ってもらう際のカット。「長い射程。高い威力。だが銃の真の利点はそれだけではない。殺す事と殺意と罪悪感の簡便化だ。なにせ引き金一つで誰でも簡単に兵になる。それは民が皆、兵になる事への道ぞ」
戦場にドローンを遠隔操作で飛ばして敵を殺傷する今日的な兵器のあり方が頭に浮かびます。普通の人を「罪悪感の簡便化」によって兵士に仕立て上げることは、戦争経営者にとって隠しきれない欲望であることがわかります。
戦いで開いてを屈服させることの本質は恐怖にあると喝破したシーン。作者は織田信長など歴史上の人物の姿を借りて人間の心の奥深くに沈んでいた本能を呼び覚まします。
人間の生き方、真理、戒め、武術、相場、商売などの真髄について、簡潔に、言いやすく覚えやすい形にまとめた言葉や短い文章をアフオリズム(Aphorism:警句)といいます(バカリズムの由来はここから)。
安易に頼るとオリジナリティを失いかねませんが、しっかりした土台に載せれば頼りになる道具です。
![]() ドリフターズ1-5巻セット [ 平野耕太 ]
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コスプレ界でも期待が高まっているらしく、こんなイベントもあります。
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10.7 初回を見ました。お腹にもたれました。紙と違う発見はできませんでした。