ドローイングは独自の規範を持った一つの言語です。対象をまねて描き出すための単なる道具ではありません。ドローイングを身につけると、ものの見方が変わります。
今年(2016年)9月30日、東京ディズニーランドの名物として親しまれてきた「ディズニードローイングクラス」が終了しました。
ディズニーキャラクターを自分の手で描いてみようというアトラクションです。講師役のスタッフがキャラクターを描くツボをわかりやすくガイドしてくれます。
丸や中心線といった基本に沿ってエンピツを動かすことで絵を描くのが苦手な人でもそれなりの絵が描けることで得した気分になるアトラクションでした。
ドローイングはこうした手作業を繰り返すことで、目で見たイメージを手先で再現する訓練のように思います。ドローイングではありませんがものを習得する意味について、俳優の大滝秀治さんが晩年「演技はすり込むように」習得するものだと語っていたのを思い出します。
手を動かすことで知覚や思考をイメージに作り替え、芽で考えるすべが身につくのです。これはアート全般に関して言えます。

ドローイングの教室 -描く楽しさを発見する52のアートチャレンジ- (LAB series)
- 作者: カーラ・ソンハイム(Carla Sonheim),平谷早苗,株式会社Bスプラウト
- 出版社/メーカー: ボーンデジタル
- 発売日: 2013/06/20
- メディア: 単行本
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