一度出展された宝物の多くは、保存のため10年以上展示されないのがきまりという「正倉院展」。お宝を確かめるチャンスです。
2016年10月22日(土)~11月7日(月)
正倉院の宝物は、ふだん見ることができませんが、例年秋に開かれる正倉院展でその一部が公開されます。戦後に始まり、68回目となる今年の正倉院展にも64件(初出陳は9件)の宝物が展示され、正倉院宝物の全体像がわかるような構成になっています。普段宝物を管理している宮内庁正倉院事務所による調査で、新しい発見があった宝物も公開されます。
日曜美術館「至宝が伝える 天平の技術~第68回 正倉院展~」
ペルシア風の水差し「漆胡瓶」はどのように作られた?不思議な金属塊は何を物語る?奈良国立博物館で開催中の「正倉院展」に出陳されている、宝物の「謎」を読み解く。
放送日
2016年10月30日
番組内容
古都・奈良にある正倉院。東大寺を創建した聖武天皇遺愛の品や、壮麗な仏教儀式の法具などが納められている。それらの至宝を間近に見ることができる「正倉院展」が、今年も奈良国立博物館で開催されている。唐で作られたというペルシア風の水差し「漆胡瓶」や、聖武天皇の一周忌で使われたという巨大な飾り「大幡」などの宝物からは、当時の日本が懸命に世界最先端の工芸技術を取り入れようとした苦闘の跡が読み取れる。
【ゲスト】奈良国立博物館学芸部長…内藤栄,【ゲスト】工業デザイナー…喜多俊之,【司会】井浦新,伊東敏恵
漆胡瓶
1300年間もの間、形がくるわず装飾もはがれ落ちていない漆器の謎とは・・・
アンチモン塊
御物の中で異彩を放つ不思議な金属の塊があります。
大幡
長さ9メートル60センチの巨大な織物。いったい何に使われたのでしょうか。