*前説*
1.デトロイト美術館展
会期:2016年10月17日(金)~1月21日(土)
モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、まさにヨーロッパ近代絵画の「顔」ともいうべき巨匠たちの名画が一挙来日。1885年に創立して以来、自動車業界の有力者らの資金援助を通じて、世界屈指のコレクションを誇る美術館として成長したデトロイト美術館。ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入したのもデトロイト美術館でした。
このデトロイト美術館は、2013年、デトロイト市の財政破綻を機に、市の財源確保を目的として所蔵品売却の可能性が取りざたされました。しかし、国内外からの協力、そしてデトロイト市民の声により、作品は1点も失われることなく市民の憩い・学びの場として存続しています。
危機を乗り越え、今なお美術館のコレクションの中核を成している印象派、ポスト印象派、20世紀のフランス、ドイツの数々の傑作の中から選りすぐりの全52点をご紹介します。
2.世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画
会期:2016年11月16日(水)-11月27日(日)
江戸時代半ばの18世紀後半、秋田藩の若き武士たちによって西洋と東洋の美が結びついた珠玉の絵画が描かれました。「秋田藩士が中心に描いた阿蘭陀風(おらんだふう)の絵画」ゆえに現在「秋田蘭画」と呼ばれており、その中心的な描き手が、小田野直武(おだのなおたけ・1749~1780)です。本展は直武の画業を特集し、秋田蘭画の謎や魅力を探ります。
3.畠山直哉 写真展 まっぷたつの風景
会期:2016年11月3日(木・祝)~2017年1月8日(日)
陸前高田市出身の写真家・畠山直哉が取り組む「風景」に着目した展覧会。初期から現在までの作品群と対話の場を通じて、「風景」が持つ二面性や両義性、畠山の表現と現在の私たちの社会との関係性を探ります。
4.旅するイギリス美術
会期:2016年10月29日(土)~12月25日(日)
旅は私たちに新鮮な驚きや豊かな喜びを与えてくれます。文化や習慣を異にする人々に出会うことによって、新しい発想が生まれ、美しい友情に恵まれることもあります。
イギリスの美術もまた旅から多くのものを得、自らを豊かに成熟させてきました。18世紀、ローマをめざしたグランド・ツアーによってヨーロッパの古典美術の影響を受け、19世紀のピクチャレスク・ツアーでは自国の風景美を発見しました。産業革命によって新しい交通手段も登場、旅行は庶民にも手の届くレジャーとなります。旅は遠く極東にも向かい、開国間もない日本にも多くのイギリス人旅行者が訪れました。この展覧会ではターナーやコンスタブルなどの作品によって、旅の中から生まれてきたイギリスの美術を紹介します。また濱田庄司と深い交流を持ったバーナード・リーチや、栃木の自然の中で制作を行ったデイヴィッド・ナッシュとアンディ・ゴールズワージーなど栃木県にゆかりのある作家たちの作品も展示します。
4.メタルアートの巨人-津田信夫
会期:2016年10月25日(火)~1月15日(日)