スタイルとはイメージに付け加えられた飾りなどではありません。作家が言いたいことをきちんと表明した時に自然と生まれる副産物なのです。
意味のあるスタイルは表現しているうちに必然的に浮かび上がるものです。スタイルは自分で作ろうと思って作れるものではありません。
1968年の個展がきっかけで、アーティストとしてこれからという1970年にガンで亡くなったエバ・ヘッセ。ドイツのハンブルクに生まれ、アメリカに亡命したユダヤ系の女性の彫刻家、画家、現代美術家です。ヘッセの新機軸は、無機質なミニマリズムに、有機的で混沌としたもの、あるいは肉体を示唆するパーソナルな形態を持ち込んだことでした。