放送:2017年1月29日
特別展「春日大社 千年の至宝」
平成館 特別展示室 2017年1月17日(火) ~ 2017年3月12日(日)
春日大社では「式年造替しきねんぞうたい」と呼ばれる社殿の建て替えや修繕が約20年に一度行われ、平成28年(2016)には60回目を迎えます。本展は、この大きな節目に、春日大社に伝来し、社外ではめったに拝観することのかなわない貴重な古神宝の数々とともに、春日の神々への祈りが込められた選りすぐりの名品を、かつてない規模で展観するものです。「平安の正倉院」と呼ばれる春日大社に伝来した王朝美の精華を伝える古神宝類。祈りや願いを込め奉納された甲冑や刀剣。美しい自然に囲まれた聖地・春日野や神々の姿を表わした絵画や彫刻。「千年」、すなわち「とこしえ」の祈りが今なお捧げられる春日大社の「至宝」が一堂に会する、大変貴重な機会となることでしょう。
春日大社は奈良時代の初めに国家の平安と国民の繁栄を祈願するため創建されました。
春日大社第一殿の祭神である武甕槌命たけみかづちのみことは常陸国ひたちのくに(現在の茨城県)から鹿に乗り、春日大社をいだく御蓋山みかさやま山頂に降臨したと伝えられ、その後、経津主命ふつぬしのみこと、天児屋根命あめのこやねのみこと、比売神ひめがみを迎え、神護景雲じんごけいうん2年(768)に称徳天皇しょうとくてんのうの勅命により現在の地に四棟の本殿を造営したのが始まりです。以後現在に至るまで、多くの人々の祈りが春日の神々に捧げられてきました。
普段は拝観できない春日大社の本殿の一部を再現。
日本の刀剣のルーツとも言える、国宝「金地螺鈿毛抜形太刀」。柄や鍔は金無垢、螺鈿で雀を追う猫を表したまばゆく輝く黄金の一振りが、見られるのは2/19(日)まで。刀剣好き必見です。