写真撮影が可能な展覧会が最近話題になっています。
5月7日放送のCOOL JAPANは美術館特集。
外国人からクールと思われているモノに日本の美術館がある。小さくとも個性的な美術館が多いというのだ。外国人は日本の美術館の何に惹きつけられているのか?徹底討論する!
「イギリスでは原則入館料は無料」「気楽に写真撮影ができる」など来日した外国人ゲストの皆さんは日本の美術館の不便さを上げていました。コメンテーターの荒俣宏さんは、日本人にとっての美術品は仏像のようなもので、ありがたく拝む対象だと語っていましたが、つぶさに鑑賞するより美術品を見るという体験を重んじる国民性が、規制の多い日本の美術館を作り上げてしまったのかも知れません。
そんな美術鑑賞の世界にも変化が起きつつあるようです。最近では、草間弥生さんの展覧会が一部写真撮影を認めたことが話題となりました。美術作品は「ありがたく鑑賞させていただく」ものではなく、臨場感を体感し仲間と共有する方向に向かうことは、時代の流れでもあり大歓迎です。
草間弥生展公式ホームページでは、「みどころ」ページに撮影についての注意が掲載されています。
なぜ写真撮影がダメな美術館がいまだに残っているかと考えると、彼らの言い訳としてあげられるのが①著作権、②安全性の維持、③来館者への迷惑に加え、④運営担当者の業務量の増加があるようです。
しかし、 言い訳を検証すると改善の余地はあるのに改善の努力を怠ってきたようにも思えてなりません。
著作権については美術家本人か、故人の場合は死後50年までは権利継承者の許諾を得る。さらに個人利用を想定して、機器は携帯電話に限り、カメラ専用機の使用を禁止。撮影可能な場所を館内の3カ所に絞り、三脚や「自撮り棒」、フラッシュも禁じることで、周囲への迷惑や危険を除き、作品の安全性も保てると考えた。
とあるように、対応は可能です。また、他の方への迷惑を上げるならば、3時間待って3分しか作品が鑑賞できないという展覧会の運営そのものの方が”お客様への迷惑”でありますので、撮影に責任を転嫁するのも筋が通りません。
規則を動かすには、ユーザーが大声で文句を発信し、運営担当者が「あんなに文句を言われて困ってしまうから」と重い腰を上げさせるのも手です。
NEVERまとめによると下記の美術館も条件付きで撮影が可能だそうです。
ようこそ岡本太郎記念館
彫刻の森美術館
和歌山県立美術館
鳥取砂丘 砂の美術館
MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
大分市美術館