仏教の世界観である地獄と極楽は、平安時代に源信が著した『往生要集』によって具体的なイメージが与えられました。展覧会では、「怖れ」と「憧れ」の象徴としての地獄と極楽の美術を通じて、日本人が抱いてきた死生観・来世観を辿ります。
展覧会では地獄と極楽の美術を通じて、日本人が抱いてきた死生観・来世観をたどります。
なかでも近世以降、民間で描かれた「たのしい地獄絵」や、水木しげる「のんのんばあ地獄めぐり」などにも焦点をあて、「地獄絵ワンダーランド」を楽しんでいただきます。
第1章「ようこそ地獄の世界へ」
のんのんばあと一緒に八大地獄をめぐります。
第2章「地獄の構成メンバー」
リアルな地獄の世界へとご案内します。
第3章「ひろがる地獄のイメージ」
地獄のイメージが定着すると、その様相は他の様々なジャンルの説話画に飛び火して行きました。日本では修験道に代表される山岳宗教が発達するとともに、山中に極楽や地獄が説かれるようになりました。
第4章「地獄絵ワンダーランド」
漫画のような十王図、おおらかで素朴な画風ではあるが、派手さと迫力をあわせ持った特異な十王図、禅僧白隠の有名な地獄極楽変相図、木喰の十王像など、地獄のイメージの日本的展開と、特に近世になって描かれた、どこか楽しく笑える民衆的な地獄絵などを紹介します
最後に憧れの極楽へと誘います
会場 三井記念美術館
会期 2017年07月15日(土)~9月3日(日)