「鏨の華 ―光村コレクションの刀装具―」
刀剣外装のための金具は、江戸時代以降に装飾性が増し、金属とは思えないほどのきらびやかで細密な作品が残されました。光村利藻(みつむら としも・1877-1955)はそんな刀装具を中心に一大コレクションを築き、名著『鏨廼花』(たがねのはな)を刊行した明治時代の実業家です。一方で断絶の危機にあった装剣金工の技術継承にも心を配りました。単に作品の美を称えるだけではない利藻の幅広い活動により、刀装具への理解は深められ、作り手も護られました。
現在根津美術館には利藻のコレクション約1200件が伝わっています。本展覧会では、この根津美術館のコレクションを中心とした約130件の刀装具に刀剣や絵画資料も加え、光村利藻が魅せられた金属美を、紹介いたします。
会場:根津美術館(東京)
会期:前期 11月3日~11月26日 後期 11月28日~12月17日