仁和寺と御室派のみほとけ
~天平と真言密教の名宝~
仏像ファン必見の展覧会です。
創建時の本尊である国宝「阿弥陀如来坐像」や秘仏・国宝「薬師如来坐像」、さらには空海ゆかりの国宝「三十帖冊子」など、本展では仁和寺に伝わる名宝を一堂に紹介します。
仁和寺
展覧会では、仁和寺を総本山とする全国約790もの御室派寺院から、選りすぐられた秘仏や名宝約70体も集結します。
千手観音菩薩坐像
天平彫刻の最高傑作として知られる葛井寺(ふじいでら)の秘仏・国宝「千手観音菩薩坐像」は、千本以上の手を持つ唯一の、そして最古の千手観音像です。江戸時代の出開帳以来、初めて東京で公開されます。人気の仏像・阿修羅像とほぼ同時期に作られた天平の傑作です。
ふだんは毎月18日のみ開帳されている秘仏です。厨子から外に出される機会はほとんどないことから、全体像を見ることができるおそらく唯一の機会になります。
阿弥陀如来坐像
創建当時の本尊「阿弥陀如来坐像および両脇侍立像」は9世紀につくられたもので国宝。 両脇の仏とセットで展示されます。
白檀など南方系の芳香のある材に緻密に彫られた像高11.8センチの小さな像。国宝「薬師如来坐像」 ほかにも密教尊像らしい姿が特徴的な重要文化財「如意輪観音菩薩坐像」(兵庫・神呪寺蔵)、鎌倉時代の名品として名高い重要文化財「馬頭観音菩薩坐像」(福井・中山寺蔵)などが展示されます。
観音堂
また、通常は非公開の仁和寺の観音堂が、33体の安置仏と壁画の高精細画像により再現される特別な空間も登場します。
2018年仏教美術の注目展覧会
「展覧会は観音堂の解体修理をきっかけにしたものです。修理にあたっては全国の御室派のお寺から支援を受けたこともあり、仁和寺のみならず御室派を広く知ってもらうための展覧会としました」
開催概要
会場:東京国立博物館
会期:2018年1月16日(火) ~ 2018年3月11日(日)
書籍