ずっしりとした重厚感ある造形。
土のかけらなどを混ぜて焼いた4メートル以上もあるという陶芸作品です。
松本ヒデオ展-囲み取って賞でる〈陶の風景庭園〉
本展は、石膏板や合板に磁土を押しつけ、表層に現われたマティエール(材質的効果)を活かした板状のパーツを組み合わせて、心象風景とも、近未来風景ともいえるような、大型のパノラマ空間を創り上げた1990年代の代表作《囲み取って賞でるX》(1992年)から、近年、削り片や糸状の土、ガラスなどの素材を用いることで、表層のディテール(細部)がさらに複雑なものとなり、その連鎖や相互効果により、幻想的なかたちが導かれていく作品まで、大型作品8点によって、松本氏の創造の世界を展観するものです。会期:2017年12月9日(土)~2018年2月18日(日)
土の表情にこだわり創作する陶芸作家・松本ヒデオの展覧会です。
長年のテーマは水。
大きな船の形で水を表現しました。
近づいてみると表面につけられた模様や土の凹凸がそれぞれの陶板に異なる表情を出しています。
水の神が宿る神殿。
古い異国の建築のようにも見えますが、
屋根を支える柱をよく見ると、ペットボトルで型を取っていることがわかります。
見慣れた造形もどこか神聖に見えてくる。
それが土が持つ魅力だといいます。