いわさきちひろ生誕100年 『Life展』
作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝
今年、絵本画家いわさきちひろ生誕100年を記念する展覧会がちひろ美術館東京で開かれてきました。
シリーズ最後を飾るのは現代美術作家。長島有里枝です。
25年にわたって写真を発表し続けてきた長島。近年小説やインスタレーションなども手がけています。長島自らが展示内容を考えたこの展覧会。
自身といわさきちひろの2人展の形を取りました。
こちら は、ちひろの作品だけを展示したコーナー。
子どもの姿を生き生きと描いたその絵は広く親しまれてきました。
中でも長島が引かれるのがダンボールに入っている子どもの絵。
長島自身も同じような写真を撮ったことがあるといいます。
体をのけぞらせてむずかる子ども。
長島はこういいます。
「ちひろさんが子どもを数多く描いたのは、ちひろさん自身が子どもの心を持っていたからではないか」。
その目線はまるで自分を見ているかのように対等です。
長島も子どもを育てながら撮影を続けてきました。
ちひろとの2人展にふさわしい作品として選んだのが息子の写真。今回が初公開です。
初めて歩いた時。
結婚式での一コマ。
これは長島の姿を息子が写真に撮り手に持って見せているところ。
それを撮影したのは長島自身。母と子の共作とも言える作品です。
今回の展覧会で長島にはもう一つ伝えたいことがありました。
それは戦争について。
ちひろが描いた絵本。お母さんはゲリラの兵士。夕方戦いから戻ってきて子供たちがはしゃいで出迎えています。長島が選んだちひろの言葉。
「平和で豊かで美しく可愛いものが本当に好きで、そういうものを壊して行こうとする力に限りない憤りを感じます」
長島も戦争中、兵士の無事を祈って作られた千人針をテーマにしたプロジェクトを行いました。
500人以上の女性に実際に縫ってもらい、その姿を写真と映像に収めたのです。
展覧会は2019年1月31日まで開かれています。
会場:ちひろ美術館・東京
会期:2018年11月3日~2019年1月31日
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