REBORN 蘇る名刀
鎌倉時代の名刀。火災のため損なわれました。
「火事って千度以上に温度が上がるじゃないですか。すると焼入れの効果は全部消えてしまう。鉄の棒になってしまう。
だからなうねうねとして、そりも変わってしまう。そしてそれをそのまま置いておくとだんだん酸化する。 錆が進行していくんですね」。
幾多の名刀が戦乱や天災に遭ってきました。そうした日本刀の中には特別な技術を施され再び輝いているものがあります。被災した刀を蘇らせるには名工たちの高度な技術が必要になります。
人間国宝2代月山貞一。刀の再生にも取り組みました。焼き入れの工程をやり直すことで刀の命である歯を付け直すのです。
再刃と呼ばれる技術。
江戸時代の火事で焼けた名刀が月山の手によって輝きを取り戻しました。しかし再刃された方が強度が落ちてしまいます。戦乱の時代にはあまり顧みられませんでした。
その流れを変えたのが徳川家康です。実用性よりも歴史的文化的意義を尊重し、その美をめでたのです。
中でも大切にしたのが秀吉にまつわる名刀。大阪夏の陣で大坂城と共に炎に包まれたものです。
これは信長が森蘭丸に与えたという短刀。本能寺の変で焼かれ後に再刃されたと言われます。
細身の刀身には見事な不動明王の姿。
しかし今もなお傷んだままの刀が数多くあるといいます。
「火事で焼けたその後の人の目にさらすっていうことは恥だったんですよ。何台も何百年もそれをひたすら蔵の中で秘蔵してきた。ただ近年ですね天災が多くて文化財も再生するっていうことを今日本中で一生懸命やってますね。そういう姿を目にしてに本当はここでみんなで考えて再生する努力をしたらいいんじゃないかという風に思ったんです」。
会場:佐野美術館
会期:2019年1月7日~2月24日
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