開館5周年記念展 美のスターたち
―光琳・若冲・北斎・汝窯など名品勢ぞろい―
個性あふれる美術館が揃う箱根の街。
その箱根で日本と中国、韓国の名品およそ450点を集めた大規模な展覧会が開かれています。
見所の一つ目は美人画。
「当館が収蔵する美人画の双璧と言えるのがこちらの2点です。
葛飾北斎の夏の朝は男物の着物がかかっていますので
夫が起きてくる前に一生懸命身支度を整える妻のいじらしい女心が伝わってきます。
腕や足を露わに見せまして、色気も漂ってきます。
一方上村松園の汐汲みは、汐汲みという舞踊を元に描いたものです。海女を描いていますが、
透明感のある色使いで清らかなこの世の人とは思えないような美しい女性像に仕上がっています。それぞれに異なる美しさを追い求めたものと思います」。
こちらは現代日本の写実画を代表する画家、森本草介の作品。布の質感を繊細に描き分け、静けさの中上品な雰囲気が漂います。
もう一つの見所が動物画です。
こちらは伊藤若冲の孔雀鳳凰図。2015年、およそ80年ぶりに発見された幻の作品です。
左の鳳凰は胸から背にかけて様々な色彩を複雑に組み合わせ、絢爛豪華を極めています。
そして右の孔雀は絹地本来の光沢も活かした胡粉による細やかな描写が印象的です。
可愛らしい子犬を描いたのは円山応挙です。
茶色の犬の体には輪郭線がなく、濃淡の変化と筆使いでやわらかな毛を表現。
一方白い犬は輪郭線だけで子犬の丸みのある体を捉えています。あるがままの姿をうつす写生を重んじた応挙ならではの子犬図です。
朝鮮王朝の時代に描かれた虎です。
卵型の大きな目玉に毛虫のような眉毛がなんともユーモラス。
枝にとまっているのはカササギです。古来中国では虎とカササギの組み合わせはおめでたいとされ朝鮮王朝では独特の虎図が描き継がれて行ったのです。重要文化財を含む数百点の焼き物も公開されています。
箱根岡田美術館で3月30日まで。
会場:岡田美術館
会期:2018年9月30日~3月30日
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