竹久夢二 美人画展
―わたし美人?―
細い指としなやかな腕。色白の瓜実顔。
画家竹久夢二が描く独特の女性像は夢二式美人と呼ばれ、明治の終わりから大正時代に一世を風靡しました。夢二の美人画の魅力を探る展覧会です。
楽屋で休む舞台女優。夢二の美人画といえばこの憂いを帯びた女性像です。
特徴は何と言ってもそれまでの美人画にはなかった大きな瞳と長いまつげ。
西洋から流入した絵画の影響でしょうか。
一方で細長い顔の輪郭や小さな口は浮世絵の流れを汲んでいます。
夢二はさらに仕草で情感豊かな女性像を表しました。
海辺で思い悩む女性。
リアルな感情を思い起こさせる仕草に夢二の新しさがありました。
現れない恋人を待ち続ける女性。
絡み合う指がやるせない思いを雄弁に物語ります。
夢二の絵は雑誌を通して広まり、ファッションリーダーとしての役割も果たします。
ストライプの着物の上に花柄の羽織ものを重ねた装い。
洗練された色使いです。
こちらは大きな葉を大胆に散らしたモダンな着物。着こなしも襟元を少しずらして色っぽく。
アンニュイな雰囲気は夢二が生きた時代を体現しているようです。
「明治に入って西洋の文化が流入してくる中で、日本の美人感というも変わってきた中で、
新しいものと日本の古来の美意識とうまく絶妙なバランスで融合した夢二の絵っていうのが時代が求めるものだったのではないかと思います」。
東京文京区の竹下夢二美術館で今月31日まで。
会場:竹久夢二美術館
会期:2019年1月3日~3月31日
映画、ドラマ、アニメの動画視聴ならU-NEXT<ユーネクスト>。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も超充実なコンテンツ数が特徴です。その数120000本以上。まずは31日間の無料トライアルを是非お試しください。