遊びの流儀 遊楽図の系譜
この丸いものなんだと思いますか。江戸時代に作られたけまり。足で蹴るボールです。
鹿の皮を縫い合わせ麦の実を入れて丸い形に整えてから中空にしています。
この毬を落とさないように足で蹴り上げ長く続かせる。
平安時代から貴族の間で愛された雅な遊びでした。
その人気は毬庭という専用のコートを作るほど。毬が外に飛び出さないよう網のフェンスまでしつらえる熱の入れようです。日本の遊びに着目する展覧会が開かれています。
江戸時代の遊郭を描いた屏風。派手な服装の男達が様々な遊びに興じています。
将棋に負けた悔しさに暴れだす男とそれを止める連れ。
こちらの男たちが熱中しているのは当時人気のあった版すごろく。二個の賽を筒から降り出し白黒15の駒を進めて競うゲームです。
「有楽図はパッと見ただけでは人々が浮かれ騒いでるなっているような印象ですけれども、近づいて一人一人の表情を確認いたしますと、
ある人はポーカーフェイスであったり、やりこめられて打ちひしがれていたりと、その時代の人々の気持ちのありようがひしひしと伝わるような体験ができるのではないかと」
ここは江戸時代の一大歓楽地、京都の四条河原。鴨川の両岸に様々な娯楽施設が立ち並んでいます。
こちらは見世物小屋。異国から持ち込まれたヤマアラシの姿に興味津々。
遊女歌舞伎の芝居小屋。輪になって華やかに踊っています。
ほらそこだそこだ。指差す先には魚の群れ。
こいつをさばいていっぱいやるか。獲った男も嬉しそう。遊楽図の名品。
国宝婦女遊楽図屏風。15人の遊女と3人の少女が思い思いに時を過ごしています。
三味線を弾く女。
こちらでは流行の長いキセルに葉を入れてもらっています。
二人が興じているのは天正かるた。
ヨーロッパから伝わったカードをもとに作られました。女性達の明るい笑い声が聞こえてくるようです。
東京六本木のサントリー美術館で8月18日まで。
会場:サントリー美術館
会期:2019年6月26日~8月18日
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