「いきもの狂騒曲 ―陶芸フィギュアの現在―」
地表をしっかり踏みしめる足。
波打つようにたるんだ肌。
全て陶でできた象です。生き物をモチーフにした陶芸の展覧会が開かれています。
現代の陶芸家たちが土と火というコントロールしにくい要素を取り込みながら個性あふれる生き物を作り出しています。
素材のイメージからモチーフを発想する今井完眞。
信楽の土にコバルトなどの青い顔料を練り込んだ時。石垣島で出会ったヤシガニを思い出しました。
瀬戸で活躍する吉島信広。
背中の模様には瀬戸焼でよく使われる銅版転写の技術を利用しています。
質感の違う土を組み合わせ、陶芸ならではの味わいを生かしています。
生き物の選択にも作家たちのこだわりがあります。虫オタクを自認する奥村巴菜。
「私がモチーフにするゾウムシとか、ちょっと地味でなんか土色したような、そういう昆虫も素朴な可愛さみたいなものがあって。
それはちょっと土の質感とすごく合うかなと思って作ってます。足が六本で、足の先っちょから更に爪が出てるとかあの触覚の形だとか。そういうものは全てゾウムシの構造を崩さないまま。これが本当に生息していても全くおかしくないっていうその範囲内でもデフォルメをしてます」
岡村勇輝のタラバガニ。
6層もの顔料を重ね、微妙なグラデーションを表現しています。
関節には陶でできたパーツを仕込み、動かすことができるようにしています。
陶芸フィギュアの展覧会笠間市の茨城県陶芸美術館で11月24日まで。
会場:茨城県陶芸美術館
会期:2019年9月7日~11月24日
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