白髪一雄
白髪一雄。戦後日本の前衛芸術を牽引した画家です。
白髪の前衛とは何と素足でキャンバスに乗り天井からぶら下げた紐に捕まって絵の具で滑るように駆け巡るのです。
この突拍子もないパフォーマンスに世間の目は釘付けになりました。
そして表現されたフットペインティング作品。
世界に類のない白髪独自の技術。
今その全貌を紹介する展覧会が開かれています。
フットペインティングは失敗した色を塗りつぶしている時に見つけました。
絵の具の持つ流動感に強く惹かれたのです。
1950年代半ば。関西で前衛美術のグループが発足します。
グループのリーダー吉原治良は白髪のフットペインティングの画力を見抜き、海外にも紹介します。
ダイナミックで個性的。しかもを日本的情緒もある白髪の作品はヨーロッパでも高く評価されました。
さらに白髪はフットペインティングを進化させていきます。
この作品は絵筆の代わりに長いヘラを使いました。新たな流動感が表現されたのです。
白髪50歳の時。自らの精神を鍛えようと比叡山で厳しい修行に挑みました。
修行を終えて描いた作品。円は如来の姿。心の平静を得て再び自由にキャンバスの上で制作に取り組むようになりました。
白髪76歳の姿です。
体重をかけ、自らが絵筆になって行きます。
「できるだけ芦で描こうと思っています。足だけであかんようになったら四つんばいになってでも描こうと覚悟しています」
「足で描くという文字通り単純な他愛もない方法。
だけどそれを50年以上続けた。しかも創造性は晩年に至るまで衰えなかった。それが驚きを持って評価されている」
この展覧介は東京のオペラシティアートギャラリーで3月22日まで。
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:2020年1月11日~3月22日
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