「真珠ー海からの贈りもの」
19世紀。イギリスの貴族の女性が身につけていたティアラ。
ミリ単位のシードパールと呼ばれる天然の真珠に一つ一つ穴を開け糸を通して作られています。
手間暇がかかるため今では作ることのできない贅沢な逸品です。
いつの時代も人々を魅了する真珠。
真珠に焦点を当てた展覧会を紹介します。
真珠は世界最古の宝石の一つと言われます。
紀元1世紀。
南イタリアのポンペイで描かれたモザイク画にも真珠の首飾りが登場します。
天然の貝から取られた真珠。
富や権力の象徴として扱われました。
ルネサンス以降、真珠を使った宝飾品にも個性が生まれます。
こちらのネックレスはダイヤと青いエナメルが中央の真珠を引き立てています。
自然の形のままのゆがんだ真珠。
バロックパールも愛されるようになります。
不思議な形と独特の光沢。
ルビーやアエメラルドが華を添えます。
わずか4センチの小さなブローチ。
額の中には柳や鳩がパールで表現されています。
1893年。日本で養殖真珠の技術が確立されます。
天然ものと変わらない光沢を持つ真珠を世界で初めて量産できるようになりました。
当初海外では養殖真珠は紛い物とされ相手にされませんでした。
そこで刀の装飾を作る職人に、手の込んだ帯留めやペンダントを作らせその品質をアピールしました。
菊の花をかたどったネックレス。
真珠の柔らかな光沢を損なわないよう細い爪で固定する工夫をしています。
亀甲文様をあしらったリボン型の帯留め。
優雅なデザインと技術力で日本の養殖真珠は世界に名をとどろかせることになりました。
この展覧会は東京の渋谷区立松濤美術館で9月22日まで。
会場:渋谷区立松濤美術館
会期:2020年6月2日~9月22日
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