新型コロナ蔓延の世界を予見したかのような横尾忠則作品群…話題の最新美術展に見る、これからの時代を生き抜くヒントとは?
▼横尾×シシド・カフカによるリモート対談も!
新美の巨人たち 横尾忠則×シシド・カフカ…予言的美術展が伝える今を生きるヒント
放送:2020年8月1日
兵庫県神戸市。
今日は不思議な場所に皆さんをご案内しましょう。
中に入ると、マスクをつけ白衣を着た人が。車椅子にベッド。
病院のように見えます。
でも周りには絵が飾られていますね。
一体どういうことでしょう。
お医者さんに聞いてみます。
「医者じゃ有りません。学芸課長の山本と申します。美術館横尾忠則さんの個展なんです。美術館全体を病院にしてしまおうという。そういうコンセプトになってます」
今開催中の展覧会。
兵庫県立横尾救急病院展。といいます。
仕掛けたのは日本を代表する美術家の横尾忠則さんです。
コロナの時代。横尾さんは自身のtwitterに毎日のように作品を発表し続けています。
世界的なスターの絵にマスク、マスク、前代未聞のマスクアート。
神戸の美術展では開会式に招いたお客さん全員をマスク姿に。
この日は今年1月31日。
コロナの恐怖がまだ今ほど蔓延していなかった頃のマスクパフォーマンスでした。
いったい横尾さんはマスクを通して何を伝えたいのでしょうか。
その謎に挑むのはシシドカフカさん。
「横尾さん自身がこのコロナをどう見て、そして今後どうそれが影響が今後の作品あるのかどうか聞いてみたい」
初めましてカフカと申しますよろしくお願いします。ご自身が体感していること体で感じていることをそのまま作品に表現されてるのかなって
「肉体の脳って言うんですか。僕は肉体の何て言う言葉を勝手に作ってるんですけども、ここ(頭)の肉体じゃない。指先に肉体があるかのような感じで」
横尾さんのいる成城のアトリエとシシドさんのいるスタジオ。さらに神戸の美術館を結んで横尾作品の謎解きをしていきましょう。
実は今製作中の超大作もアフターコロナの世界を描いているそうなんです。
2012年。横尾さんの生まれた兵庫県に開館した横尾忠則現代美術館。
検温まではどこでもお馴染みですが・・・
もしもの時の連絡先は、問診票。
これに記入します。
手術中のサインや、横尾さん本人のレントゲン写真。
病院でよく見る待合のベンチも。
外来診療案内。
病院展なんて聞いたことがありません。
実は横尾さん自他共に認める大の病院好き。
「先生本気になって触っちゃうから痛いです」
少しの怪我でもすぐ医者にかかるそうです。
これまでに、喘息、不眠症、顔面神経麻、痺帯状疱疹、難聴など病歴は数知れず。
日記に血液検査の結果を張るほど体調には神経質なんです。
ではまずこの不思議な美術展から見ていきましょう。
作品の展示室には小児科や外科、産婦人科など、様々な診療科の名称がつけられています。
入院病棟には横尾さんが経験した病気や怪我そのものを描いた作品が
1970年、横尾さんは原因不明の足の痛みに襲われ入院。
その時の写真をもとに描かれた自画像です。
動脈血栓を疑われ、医師から足の切断をほのめかされたと言います。
こちらは横尾さんの代表作。
Y字路シリーズの一作品。
それを元に様々な体験を描き込んできました。
このY字路には救急車。
中に自身の姿と奥さん。
運転席に敬愛する画家のジョルジョ・デ・キリコ。
そして担当の編集者。
どこかユーモラスな雰囲気ですが。
山梨県の石和温泉を訪れた時。
夕食でアレルギー症状を起こして救急搬送された時の思い出です。
奇妙に顔がゆがんだ自画像もあります。
実際に顔面神経麻痺に見舞われた頃の絵。
ここ数年横尾さんを悩ませている難聴。
それもテーマになっています。
新聞で定期的に連載している書評なのですが、この回だけ文字が読めない。
難聴で音が聞こえづらい感覚を形にしてみたそうです。
今難聴になっていると伺いましたけれども、難聴がご自身の作品に影響を及ぼしていたりとかはしますか?
「絵の方も何となくもうろうとした絵になってきた。そういう風に描こうとしてなかったんだけれども、やはり体に与えて与えられた影響がそのまま作品に反映するんでしょうね」
横尾さんにとってのご病気だったり怪我っていうのはどんな存在どんな経験ですか
「運命に任せちゃおう
病気になる病気も
これも運命じゃないかっていうその病気で苦しい
とか言いたいっていうこととは別に
そのことがその後の人生にとって
とってはあの必要
だったような気がするんですよね
だからまた病気を操作すれば
俺もチャンスか
なあなんて病気はチャンス
横尾さんは病気をするたびに
それを創作の力に変えてきたんです
いったいなぜ幼い頃から体の弱かったよ
ごーさんさん歳の時
呉服商を営むお家に
足にもらわれて育ちました
家にこもって絵ばかり描いて
ご歳の頃には絵本の挿絵を緻密に模写
するまでの腕前に
得意の絵を活かせる仕事として選んだのが
デザイナーでした
独特な色彩と構図のポスターは
アングラ演劇界を
当時の若者の絶大な支持を得て行きます
1968年モダンアートの殿堂
横尾さんのポスターは
時代を代表する作品に選ばれました
その名は世界に知れ渡りますとして
人気絶頂だったよん
じゅーご歳の時よこさんは
デザイナーとしてだけでなく
画家として独自の道を歩み始めるのです
では再び頭の横尾救急病院展へ
小児科と名付けられた展示室には
幼稚園の運動会の思い出を描いた
懐かしいベーコンの
会合私にアイスクリームを食べる
少年時代の横尾さんと優しく見守る父親の姿
でも仲睦まじい絵をただ描くだけでは
やはりないですものね
その周りにある私には
その日に見えるんだけど
炎に包まれているように感じるのだったり
赤く染まる街並み
これは1995年の神戸の震災の
様子ですキャンバスの上に目をやると
人ですねお顔が見えます合成の写真
まるで死者の魂が浮遊しているかのように
コラージュされています
両親が僕が養子に行った頃には
もうすでにごじゅー台の後半だったから
まあ老人ですね
昔のごじゅー代後半って言うと一般の人
の親よりも早く死ぬんじゃないかって言うね
そういう親がいなくなる恐怖症ってのは
随分ありましたね
そういったものがまだ戦争の恐怖が結びついて
いい子に対して恐れて言うのか
それがどんどんどんどん
受け付けられたような気がするんですね
絵の中には耳や指など
やはり病気や怪我に犯される
肉体の部分が描写されています
肉体はいずれ滅びる
横尾さんは病気やケガを描くことで自分が死ぬということをずっと追求してきたんです
今横尾さんの関心を捉えて離さないのが
全世界でおよそ65万人の死者を出している新型コロナウイルス。
今回のそのそういうこと
コロナがなんかこう
横尾さんの創作絵に与えた影響っての
やっぱり大きいですか
今頃なって言うと
やはり非常に恐ろしい存在じゃないですか
みんなが自分のせいか人生の中あるよ
創作の中でね
しっていうものをかなり積極的って言うのか
消極的もひっくるめてあの子と無関係では
売れなくなったなっていう感じがしますね
そのコロナを通して
僕他の色んなしっていうことでも
興味が出てきたんじゃないかな
操作食ってるなあのしっていうものと
僕の中では深く結びついてるんですよね
だからあのこれは逆にあの
コロナ利用できるんじゃないか
みたいなところもあると思うんですよね
むしろコロナと共存することによってね
ネガティブパワーを肖像っていう
あのポジティブなパワーに
それを切り替えるって言うのか
それを逆に利用するっていう
そういったことで
新型コロナウイルスの二の力を
取り入れるこれは中国のあの方
繊細な削り出しの技が
一筋一筋に魂を宿す
純粋な美しさをさらに引き立てる
横尾さんがtwitterを通して積極的に発信し続けているシリーズがあります。
自らデザインしたマスクの絵を中国の歴史的な指導者毛沢東の肖像画にコラージュしました。
アインシュタインにも真っ黒
他にもビートルズやdavid_bowieなど
withコロナというシリーズ作品
横尾さんの過去の作品や実際の写真を加工した前代未聞のマスクアートです。
あの遊びの要素を入れて
ユーモアな要素を入れて
それでそのマスクを
一つのメッセージに並んで来ないかな
と思ってコロナをと対立するんじゃなくって
コロナと共生共存っていう形で寝て
逆にコロナを対象にして作品を
作っていくこれもね
今までの僕の中にない発想で
実は旅行さんが
マスクを作品として取り上げ始めたのは
にじゅー代の時でした
マックが当たり前になる世界を予言したかのように
神戸市の横尾忠則現代美術館
今開催中の旅行救急病院店産婦人科にも
コロナの世界を予言したかのような作品が展示されています
チェックナレーションという一連のシリーズに
たくさんの天使が描かれていますよ
横尾さんにとって天使は創作にインスピレーションを与えてくれる大切な存在なのだとか。
1991年に発表された放たれた霊感でも天使は想像の女神として描かれたはずでした
しかしなぜかへの上には中国の万里の長城
北天使はピストルを持って描かれました
今この作品を見ると
まるで新型コロナウイルスと戦う
白衣の天使のように見えるそうです
ピストルの中に込められた魂っていうのは
インスピレーションなんですよ僕ん
だけどね芸術の天使なんですね
でも今のこのころな時代と重なって
考えるとねあの白衣の天使としてのね
存在にこの頃な時代に
変わってしまったと思うんですよね
別の中には
そういうシンクロニシティってな
しょっちゅう起こるんですよ
芸術とは見る人の心や時代を
映し出す鏡のようなものです
ある作品が後の世界を正確に予言した
かのように
突然重要な意味を持ち始めることも多いので
東京世田谷の横尾さんのアトリエはちじゅーよん
歳の横尾さんが超対策に挑んでいます
手が空いているのは
コロナの危機が去った後の世界
それもまた
予言
84歳を迎えた横尾さんが新作に取り組んでいます。
縦2メートルもの巨大なキャンバスが何枚も連なるテーマは千年王国。
コロナという全人類共通の危機。
それを経験した様々な人種の人々が思い思いに過ごす様子を描いているそうです。
横尾さんが見据えるアフターコロナの未来とはま
今回のコロナで出来なくなった事が多かったりだとか
みんながその自分の死生観というものを考えたりだとかその出来なくなったところから
自分は何がしたいんだろう、どうしていくべきなんだろうって考えることがなのかなっていう風にも胸が
この時間が学校
かけがえのない時間のように感じるように
みんながなってきたんじゃないかと思うんですよね。だから今まで未来って言うと、それぞれ人の中でいろいろの時間軸があったけども、今はなんか全部一つの未来ってのは怖いですね一斉にみんながね、ある日突然地上から、地球上からいなくなる可能性だって出てくるわけですよね。
そうですねこの中がない時代にはそういうものの考え方はしなかったと思うんですよね
個人で色々考えたりするけど
なんか今年、地球だけで同じような考え方になってますよね
戦争は休戦しましょう何ていうそういうあのあれが決まりました
けれどもそのぐらい
戦争まで止めてしまうところだって
言うな先生に強いんですよ
やっぱり自分のことだけじゃなくて
他者をどう思う行動するかっていうのが今回ものすごみんな考えたところ
何がそこでじゃ
どうやこれは
これからの大きなテーマになってくるんでしょうね。国と国との戦争も、
人種間の諍いも
よこさんの予言する未来では
なくなっているのでしょうか
そこに現れる王国はひゃくえんなのか
それともコロナの醸し出す府の力を
一瞬でポジティブに変えてみせる
それが横尾忠則のアートのチカラ
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