ART in LIFE, LIFE and BEAUTY
国宝浮線綾螺鈿蒔絵手箱。
手箱には身分の高い人が化粧品や身の回りの物を収めていました。
地の金色は金粉を大量に撒いた贅沢な仕上げです。
輝く螺鈿は身支度を整える気分を一層盛り上げたことでしょう。
リニューアルオープンを記念し、サントリー美術館が日本人の暮らしを彩ってきた名品を一挙に公開します。
「今回の展覧会では改めてこの生活の中の美という基本理念に立ち返ってみたいと考えています。実際に見て頂きますと大変美しく、デザイン性の高いものというのがたくさんあります。展覧会ではそういった日本美術のかっこよさというものにも注目していただければと思っています」
装うための日常の道具にも実用を超えた美しさがあります。
婚礼用に作られたとされる豪華な化粧道具。
嫁ぐ娘を思い、入念に準備をしたのでしょう。
江戸時代女性たちは様々な髪飾りを楽しみました。
兜をデザインした櫛。
鎖の先に鈴が付いた簪。
歩くたびに可憐な音を立てる仕掛けが街娘たちを魅了しました。
装う道具は持つ人の人柄も反映します。
誰が袖図に描かれた着物や道具などからは持ち主を想像することもできます。
金箔を用いた豪華な衣装は能装束。
右端は能面を入れた箱でしょうか。
武将が身につけた武具。
部分鮮やかな赤い武具は戦場でも一際目を引きました。
兜には力強さの象徴である獅子の飾り。
無事にとって装いは心意気でもありました。
四季折々に催される祭りや宴。
日本では古くから晴れの日を特別な道具で楽しんできました。
満開の桜の下で宴会に興じる人々の傍にもこんな道具が。
蒔絵で描かれているのは亀です。
甲羅に藻がつくほど長生きした亀は縁起がよいとして喜ばれました。
皿や銚子などを一つにまとめたいわばピクニックセット。
宴に華やぎを添える一品です。
16世紀後半から始まった西洋との交流で異国趣味が流行しました。
西洋のガラスのコンポートを模した漆の器。
中国由来の技法も使い国際色豊かに仕上げました。
会場では現代作家とのコラボレーションも見ることができます。
六本木のサントリー美術館で9月13日まで。
会場:サントリー美術館
会期:2020年7月22日~9月13日
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