「スイミング・プール」を始め体感できる作品が人気の『金沢21世紀美術館』は、現代アートの美術館でありながら、2015年には美術館集客ランキングで全国第1位に!2004年の開館以来、驚異的な集客を誇ります。さらに今年、その存在に刺激され金沢の街を現代アートで盛り上げようとする動きも。一体この美術館の何が人々を惹きつけるのか?今回は寺島しのぶさんが、作品を巡りながら『金沢21世紀美術館』成功の秘密をひも解きます。
新美の巨人たち 金沢21世紀美術館
放送:2020年11月14日
そこは奇跡の美術館と呼ばれます。
場所は歴史ある加賀百万石の城下町。
扱うのは、時に難解に思われがちな現代アート。
そこに全国から客が押し寄せる美術館。
入場者ランキングで日本一に輝いたこともあります。
ご存知金沢21世紀美術館。
チケットに並ぶ長い行列。
以前の映像ではありません。
今年10月の様子です。
いったいこの美術館の何が人々を惹きつけるのでしょうか。
その答を探りに行ってきたのは俳優の寺島しのぶさんです。
「今本当に暗い気持ちになっちゃってる人って多いと思うんですよ。だけど何かよりどころになると思うし何かアートって寄り添ってくれると思うんですよね。お客さんにとってもですね、別潰すに触れることが出していかに切実なのかというのが今回のお客にコロナによって再発見されたのではないかなっていうのもの
人々がここに来るのは心を掴むがあるから心地になるわ
どんな作品が待っているのでしょう
そして今年街を現代アートで盛り上げようとする新しいアクションも始まっていました
2020年現代アートで輝く金沢を訪ねます。
北陸屈指の観光名所兼六園。
その隣にあるという立地の良さも21世紀美術館の特徴のひとつです。
「5年ぶりぐらいかな」
寺島さんは2007年にフランス人のアートディレクターと結婚。
ご家族一緒に現代アートも見に行くようになったと言います。
「現在アートっていろんな分野があるし、ジャンルも広いし、何これっていうものもたくさんあるし色々考える枠があっていいですよね」
ガラス貼りの館内に美術館の人気を支える作品達が待っています
これがまずはこの美術館の顔とも言うべき作品のインパクト
強いよねご存知の方も多いことでしょう
レアンドロ・エルリッヒ作《スイミングプール》
ガラスの板の上に十センチほど水が張ってあるだけプールの中には入ることができて
中から外が外からは中を見られる不思議な状況が作り出されます。
「いいね。やっぱり見るだけじゃなくて体験するっていうことが童心に帰るなこれ
本当に作者はアルゼンチン生まれのレアンドロ・エルリッヒ。
観客は役者になったような気持ちになるでしょう
中に人がいて初めて作品として成り立つようになっています
プールのようでいてプールじゃない
プールの中と外で自然に発生するコミュニケーションが作品のテーマ。
体験する人がいて初めて作品として完結する
単純に見えますか緻密に計算された建築型の彫刻作品なのです。
体験して楽しむ常設展示にはこんな作品も
パプアの部屋アニッシュカプーア宅日本語訳にすると
世界の起源傾斜したコンクリートの壁面に
巨大な黒い楕円が見えます
実は穴が開いているのですが
じっと見つめている
と色々な見え方がして来るそうです
を建てる時は楕円なんだけど
座るとまん丸に見えて
頭がボワって
浮き上がってくるような錯覚になっても
回目つぶってまた子パンツかけると
本田あそこん中に入りたくなった
なんかブラックホールみたいなものが行き着く
先に光が飛ぶ消失し
てしまうのですが
分からない時は
結構視覚的な仕組みを利用しているんですね
シンプルな形でありながら
見るものに近く
のいさぶりを仕掛けてくる作品です
さてガラス貼りのモダンな美術館の中に
突然自然界のものが現れ
これを緑の橋という作品
植物学者でもあるフランス人
の作家が作りました
14センチほどの幅の壁の両面に100種類近くの植物が植わっています
フェルトを貼ってそこをちょっと切ってポケットにしてある
そこに植物をポンと入れて上から点滴のように水と栄養素を定期的に落として
早じゅーご年枯れることなく快感と同時に作られ今も成長を続けています
本来なら草木は地面の土に生えるもの
それを壁面で実現する少し不思議な垂直庭園がコンセプトの作品なのです
何回も何回もくる家にこういうことなのかっていう
気づきがあったりするかもしれないし
面白いわ21世紀美術館を訪れると
遊具のような作品たちが迎えてくれます
この親しみやすさが大きな魅力館内に入ると
建物と一体化した常設作品が
空間まるごと楽しませてくれる
この画期的な展示方法は
どうやって生み出されたのでしょうか
元々ここは学校があった場所
96年準備事務局が発足。
3年後建物の設計者が決まりました。
ガラス貼りの丸い形で街に開かれた公園のような美術館というコンセプトがこの時決まります
2000年に作品の収集開始
一般的に県立や私立といった公立の美術館は、先に箱を作ってそれから展示作品を集める道をたどります
しかしこの美術館はそんな従来の方法を取りませんでした
何が違ったのでしょうか
美術館立ち上げメンバーの一人黒澤真さんに伺いました
「みかんの最初の図面を作り始める時点で将来運営に携わるマークは私たちのような人間をもう休んでた平野設計者と一緒になって建物自体を作っていくというそれはすごく珍しい公立ですかも作られ方だったと思いますが
9月に建物から作って新しいチームが誕生しそこから革新的なアイデアが出てきました
今我々の方からですね
アーティストにこの建物に向けて先ほど新しく作れないだろうか
相談するやり方で新しい作品
もう入れていくって
風呂コミッションワークという風に呼んでますけど
これらの常設作品はコミッションワークアーティストに依頼して
建物と一緒に作り上げたここにしかない
作品なのですねこれこみね作ってんでしょ
特にスイミングプールを入れようというアイデアは設計がほぼ完成した後に学芸員が出したものでした
今更こんなこと言われてももう間に合わないよ
それでも準備チームは建設に関わる人間達を説得し続けます
何この作品面白いですから当時のその根強い反対意見みたいなことがあったから
逆に出会いでも
どうにか成功させる必要があるんだ
ということで
伝統ある街にそぐわない
現代アートには客が入らない
どうせ失敗に終わる実は会館までの間
21世紀美術館は反対
意見は浴び続けていました
だからこそ何が何でも成功させたい。
その思いが通じ関係者等による最大限の努力の結果南條したのがこのプールだったのです。
そして2004年10月開館。
現代アートと一番縁遠いと思われる
子供達をターゲットにしない
全ての小中学生を招きました
子供で賑やかな美術館のイメージが
全国で神東公園の
ように気軽に立ち寄れる
コンセプトは当たり
想定を遥かに上回る
来場者が訪れることになったので
スイミングプールの作者レアンドロエルリッヒの言葉です
このようなインスタレーション作品を常設作品に組み込む
という美術館の決断がどれだ大きかったか
このプロジェクトを指示してくれた全ての
人々の熱意と先見の明の証です
これらの常設作品には
今までにない
美術館を作ろうとした者たちの情熱まで
宿っているというわけです
寒いそこまでは
いわば入門編大勢の客を集めることが
この美術館の目的では決してありません
ではその目的とするところは一体何なの
でしょうか恍惚になるは
何で向こうにも続いてる感じがする
楽しいなんだろう
これ21世紀美術館の収蔵作品からなる
コレクション展その目玉の作品です
スドホの怪談赤く
透明なナイロン製の布で作られています
だからニューヨークで暮らしていた頃しかのアトリエ大谷の部屋がこんな
階段で繋がっていました
これは折りたたんで持ち運べるようにした下積み時代の思い出の風景だ
それぐらいこうよくわからないとよくわからなくてもいいんだって言って
トンチンカンなこと言っても
別にそれはいいんだって思えてくる
日本人って子猫色々来い言っちゃえ違ってたら恥ずかしいみたいなのってすごくあるんだけど恥ずかしいことはひとつもなくてその人間一人一人の感じ方だからそうあとの見方は分かる分からないではないので自分がどう感じるか
21世紀ビジュ書道するのは
全てがスイミングプールの表にとっつきやすい作品というわけではありませ
ん
開催中の企画展に足を運ぶと
これは何を言えばいいのかな現代アートに親しんできた寺島さんもさて
美術館にはどんな狙いがあるのでしょうか
金沢21世紀美術館の人気の秘密を探りに
続いて企画展
巨大な作品が待ち受けていました
マークマンダース作四つの黄色い縦のコンポジション
左目のあたりに黄色い板が刺さった人物彫刻
どう見るかは鑑賞者に委ねられています
それがすごく小諸異様な感じにも違うと言った
そういう子を
観る側の自分の興信所に照らし合わせて
ここで起きているものの
意味合いが立ち上がってくるというのがマークマンダースの作品ご深みのあるところですね
ハッピーな感じではないけどでもなんか人って何か痛みを背負ってるよ
生きてるよねっていう感じがする
オランダ生まれのマークマンダース
どこかが結婚したり板を挟んだような顔の彫刻を数多く作っています
何一つ完全なものがないこの企画て実はもう一人の作家との二人展です
いやーちょっとこれも何とも言い難いよね
さっきの続きじゃないけど痛い痛い
感じがしますけど
作者はベルギー生まれのミハエルボレマンス
やはりどこか欠損を抱えたような
不穏な空気感の絵画を描きます
ともに国際的に活躍するアーティスト
この二人を組み合わせての美術館での展覧会
実はここが世界で初めての開催となります
2月を持つ絵画と彫刻その
響きあいを味わう美術館としては
なかなか攻めた企画展なのです
色々な方達が楽しんでくださるように
入り口からどんどん中心部に行くに従って
ディープな感じになって
万人に受けるものだけではなくて
ちょっと課題を与えてくださるような
だからやっぱり来ないんでしょうねお客
さんがこの美術館の目的は
世界のいまと共に生きること
ここにあるのは
文字通り21世紀という時代のアート
そんな理念のもとに集められた作品の数々が
美術館の人気を支えている
というわけなので牧場楽しみ
この美術館の存在に刺激され
あるアクションが町のそれはいったい
よろこびがつなぐ世界へ
キリンガレージライフを楽しもう
オールフォーロングライフヘーベルハウス
2020年6月。
ハム金沢という小さな美術館がオープンしました
建物の一階に目玉となる作品があります
何何何面白いね
実はこれ、金沢21世紀美術館のスイミングプールを手がけたレアンドロ・エルリッヒの新作です
インフィニティステアケース
これからなんだろうって感じだもんね
ビギナーズ行きまーす
横倒しに設置された階段の両脇に鏡があって、螺旋階段を上から見たような風景が広がります
階段のようでいて階段じゃないこの作品を見に多くのお客さんが
21世紀美術館からも足を伸ばしているといいます
環境はアートコレクターの林田健太郎さん
さんじゅーさん
変わったコンセプトでここを立ち上げました
他にもスペースがあるのでちょっと歩いてごふん
デパートの屋上へガリバー旅行記沖縄汁ですね
今日はこの日は作者の久保さんが作品の設置の真っ最中でした
金属製の骨組みに農業用のネットを張って巨大な彫刻作品泥足カムは
歩いて街を回ってもらう美術館
何で足ってのはそこを象徴的なピースになってくるので
これは絶対ここに怒っていう林田さんは
こうした展示
スペースを待ち
中にいくつも点在させる計画を立てています
金沢はすごくはんこが多い方なんですけど
そこが町の中心なのに
心当たりの証券会社の全部
どんどんお客さんいなくなって
潰れてきてってば
そんな商店街の一角には
光と音によるインスタレーション作品を
常設スペース
も設けました
本館のチケットで
これら全てが見られる仕組みです
21世紀美術館の活気を街の中まで
アートの力で人を動かす挑戦は
始まったばかりです
自分の目で自分の心で感じるっていうことで
感情を動かしていくっていうことが
生きていくってことにつながるってが
大げさだ
けどね何かよりどころになると思うし
何か取って寄り添ってくれると思うよね
作品と対峙して作家の狙いを考えてみても
簡単には言葉にできないものも多くあります
わからないそれでいいんです
心の中に小さな違和感が引っかかったなら
その余韻が大事日常生活では体験できない近くの揺さぶりをあなたも感じてみませんか。
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