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プロフェッショナル・庵野秀明スペシャル

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庵野秀明スペシャ

あの『エヴァンゲリオン』がついに完結する。番組は総監督・庵野秀明(60)に4年にわたって独占密着。これまで長期取材が決して許されなかった庵野の制作現場を、シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で初めて余すところなく記録した。巨匠・宮崎駿をして「庵野は血を流しながら映画を作る」と言わしめるその現場で一体何が起きていたのか?稀代のクリエイターの実像に迫る75分スペシャル。



庵野さんがやりたいこと
「ない。何一つない。アイハブノーアイデア
「僕が面白い映画は当たらない。世間の当たる映画はたいてい僕はダメなんです。ザッツノットフォーミー」
庵野秀明、60歳。
生み出す映画は唯一無二。
日本映画の歴史を塗り替える。
大ヒットを記録した「シンゴジラ
そして社会現象を巻き起こし、アニメの歴史を変えた「エヴァンゲリオン
テレビ放送から26年経った今なおその熱狂は冷めやらない。
俺は見てんだと思ってるかな
見たくないから見てるので
しかしその素顔は謎のベールに包まれてきた。
「宇宙人が来たと思いましたよ、宇宙人」宮崎駿
「テロリストみたい。単に面白いものを作ろうと思ってない。こういう時代ひとはどうやっていきていったらいいんだろう。彼は特異な存在」
庵野秀明とは何者なのか。
伝説のアニメエヴァンゲリオンが完結するという情報を聞きつけ取材を申し込んだ。
だがそれが苦行のような日々の始まりだった。
「こちら撮ってもしょうがない」
「ここ撮ってもしょうがない」
「いい人のところしか使わない」それは甘いです「だったらこの規格は無し」
密着は伸びに伸びて番組史上最長の4年。
類を見ないものとなった。
「ここで無理したら体が壊れる。心が壊れるんじゃないかって言うのはそれはいったん虫。面白いものを作るのが最優先」
撮らしていただいている。
「まだ足りない」
「今までと同じなら面白くないですから」
カメラが捉えたのは人を楽しませる為なら何をも厭わない男の姿。
「たぶん25年の中で、一番感情が出てるのが真実だと」
誰も知らない庵野秀明
今宵解禁。


取材を始めたのは4年前。
2017年9月のことだった。
「入ってください」
エヴァンゲリオンの制作現場に密着。
カメラが入るのは史上初。
庵野が立ち上げたこのスタジオには他が羨むようなクリエイターが集い、映画作りが着々と進められていた。
だが総監督・庵野秀明の姿はそこにはなかった。
庵野さんは何時ごろいらっしゃるのですか
あんまり決まってないですね。たまにしか見かけないですね。そんなに頻繁にはまだいらっしゃってないかな。頑張ってください
庵野は神出鬼没。
いつ姿を現すか誰もわからないという。
2時間後。
音も無く庵野はいた。
得体の知れない笑み。
会議が始まっても。
何かご意見いただけましたらという感じです。
話を聞いているのかいないのか。
翌日と翌々日は姿を見せず。
聞けば身近なスタッフですら立ち入ったことのない仕事場が別にあると言う。
しょうがない。
たまに姿を現しても。
「今日は寝ているだけですよ」
庵野のに確認しておかなければならない事があった。
エヴァンゲリオン今回で一応終わる終わるんですか。
「終わります。物語としては終わっちゃいます」
思い入れは
「ないです」
庵野のは謎に満ちた男だった。
だがその歩みはもはや伝説。

26年前。
庵野が監督を務め、社会現象を巻き起こしたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン
14歳の主人公、碇シンジが汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り込み、使途と呼ばれる謎の生命体との戦いに巻き込まれていく物語。
見る人の心を掻き立てたのはあまりに赤裸々な心理描写。
「優しくしてよこんなにまた戦ったんだそんなに一生懸命闘ってるのに。僕のことを大事にしてよ」