石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか
金色の印象が鮮烈な金閣寺。
三島由紀夫の生涯とその作品を重ねて描いたハリウッド映画のセットです。
展覧会に合わせ再現しました。
金閣寺が大胆に割るセットは主人公の複雑な心理を暗示させると話題になりました。
手がけたのはアートディレクター石岡瑛子。
世界を舞台に活躍した石岡瑛子の回顧展です。
「石岡さんは生涯エンターテイメントとか、クライアントワークの中で仕事をされた方で監督であったり俳優であったり、あるいはカメラマンですとか色んな方たち、職人さんとかみんなとコラボレーションしているという、ですので常に見たことがないものを作るっていうのが本人の中の指針だったのかなと思います」
石岡のキャリアの始まりは企業広告のデザイン。
奇抜な衣装と短いキャッチコピーで人々に衝撃を与えました。
西洋は東洋を着こなせるか
それは民族の違いを超えて現れる美しさについて問いかけたものでした。
1980年石岡は突如拠点をニューヨークへ移します。
それまでの業績を一冊の本にまとめ、日米で出版。
仕事の声がかかるか。一世一代の賭けに出ました。
声を掛けてきたのはジャズ界の巨匠マイルス・ディビス。
レコード会社移籍第一弾となる重要なアルバムのデザインを石岡に依頼したのです。
石岡は顔に焦点を当てる独創的なアイディアでその魅力を引き出しました。
やがてハリウッド映画の大作ドラキュラの衣装デザインを担当することになります。
黒いマントでおなじみのドラキュラの衣装に石岡は赤いローブを提案。
固定観念を覆した斬新な発想の評価され、アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞しました。
展覧会の最後に展示されているのは、石岡が18歳の時に作った絵本。
タイトルにあるエコとは石岡瑛子本人です。
生まれてから美術大学へ入学するまでの自らの半生を絵にした石岡。
最後のページに当時の夢をこう記しています。
できることなら外国を旅して色々な国の食べ物を食べてみたいです。
とても楽しい体験になるはずだから。私の望みが実現しますように。
神様お願い。
会場:東京都現代美術館
会期:2020年11月14日~2月14日
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