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響くアートの愛好家

「没後70年 南薫造」【アートシーン】

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没後70年 南薫造

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明治晩年にイギリス留学終えた一人の画家が印象派のような絵を描いています。
瀬戸内海の明るい夏の日差しを受けて、麦刈りをする上半身裸の若者の姿です。

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「作品の中には実はいろんな筆色が混在してるんですね。

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例えば空とか海の部分は細い点描で描いているし、草むらの部分はちょっと大きめの荒いタッチで描かれている。自然主義的な生き生きとした情景を一つにまとめ上げるという彼の特質がよく出た作品だと思います」
描いたのは南薫造。
日本の印象派を牽引した南の大規模な回顧展です。

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広島県出身の南は東京美術学校で岡田三郎助に師事した後、イギリス留学で人物画を学びます。
しかし留学先では美術学校で学ぶより自主的に研鑽を積むことの方が多かったようです。
南はターナーをはじめとする水彩画にも触れて、画業を進めていきます。
そして印象派の表現へと到達します。

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霧に煙るロンドン。
川面の揺らぎや水面に映る光。
南は丹念に筆を重ね、空気感を緻密に写し取っています。
この絵は留学中に制作した中でも、特に印象派の影響を感じさせる作品です。

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夏の明るい日差しの中で書き物をする少女。
可憐な姿が見事に捉えられています。
帰国後の南は油彩や水彩そして木版画など多彩な活動をしていきます。

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そして晩年には故郷広島を拠点として活動します。

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瀬戸内海や近在の風景、家族の姿など生き生きと描き出しています。

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絵筆のタッチはフォービズムの影響を受けてか、より伸びやかになり、純粋に描くことを楽しむ様子が伺えます。
日本の風土に根ざした油絵
すなわち日本的洋画の一つの完成形をそこに見ることができます。

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展覧会は東京ステーションギャラリーで4月11日まで。その後巡回します。

 

水彩画の描き方 (1949年)

6人の画家―靉光・坂田一男・香月泰男・国吉康雄・前田寛治・南薫造 (1982年)

 

会場:東京ステーションギャラリー

会期:2021年2月20日~4月11日

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