チャンスはピンチだ。

響くアートの愛好家

新美の巨人たち 台東区立朝倉彫塑館

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tanazashi/20200405/20200405152158.jpg

 

 

 

江戸~昭和の歴史を感じさせる建物が残る谷根千

そこに彫刻の大家・朝倉文夫が自ら設計したアトリエ兼邸宅が残っています。

高級旅館のような庭園、趣向を凝らした意匠、広々としたアトリエ…

贅を尽くした空間には、彫刻家としての矜持と未来の彫刻界へと引き継がれていく美学がありました。

“なんでも尽くし”の建築の正体に田辺誠一さんが迫ります。

美術の窓 2021年 1月号

美術の窓 2021年 1月号

  • 発売日: 2020/12/19
  • メディア: 雑誌
 

美の巨人たち 台東区立朝倉彫塑館

放送:2020年4月17日

 

家を作ることほど楽しい遊びはあるものではない。

と語った人は8回も家を建て直しました。

f:id:tanazashi:20210421175938p:plain

楽しみながら何度も何度も手を加え、ついにたどり着いた理想の空間。

そのこだわりのお宅は寺町として知られる台東区の谷中に。

f:id:tanazashi:20210421175957p:plain

では春のアートウォークを始めましょう。

理想の住宅を考えるのが趣味だという田辺誠一さんが訪れます。

f:id:tanazashi:20210421180011p:plain

「知りませんでした。住宅建築はその人の人生にそのものに寄り添って住んでると思うので、どういったお家なのか」

誰がどれほど不思議な家を建てたのか。

北町の穴場スポットを楽しみます。

f:id:tanazashi:20210421180041p:plain

今日の作品です。

台東区立朝倉彫塑館。

f:id:tanazashi:20210421180226p:plain

ここは明治生まれの彫刻家・朝倉文夫のアトリエ兼自宅。

f:id:tanazashi:20210421180200p:plain

 

f:id:tanazashi:20210421180212p:plain

朝倉は著名な人物の像を数々作り、日本の近代彫刻を切り開いた巨匠です。

f:id:tanazashi:20210421180138p:plain

「RCですね。コンクリート。モダンですね」

f:id:tanazashi:20210421180519p:plain

正面は平面と曲面が交差する真っ黒い壁。

朝倉自らが設計した外観はまるで要塞のような迫力。

でもこの館にはもう一つの顔があるんです。

それを知るために敷地の反対側に向かうと。

f:id:tanazashi:20210421180505p:plain

「さっきと全く世界観が違いますね」

まるで趣の異なる門。

f:id:tanazashi:20210421180452p:plain

その先に現れたのは数寄屋風の木造建築です。

f:id:tanazashi:20210421180443p:plain

朝倉は先ほどのコンクリートの玄関を仕事用に、木造の玄関をプライベート用と使い分けていました。

f:id:tanazashi:20210421190522p:plain

 

朝倉彫塑館はモダンな鉄筋コンクリート建築と数寄屋風木造建築が一つに融合した世にも珍しい建築なんです。

中を覗いてみましょう。

木造建築の玄関から驚きますよ。

f:id:tanazashi:20210421190511p:plain

「斜めに木が走ってますね」

天井板が斜めに貼られているのがわかりますか。

一筋縄ではいかないこの家。

f:id:tanazashi:20210421190503p:plain

内装の竹もあらゆる種類のものが使われています。

f:id:tanazashi:20210421190455p:plain

自らの理想を実現するために朝倉は名工を集め作りました。

f:id:tanazashi:20210421190447p:plain

こちらの和室にもこだわりが。

床の間の柱には自然の造形がそのまま生かされています。

細部にまで一切妥協がありません。

「普通ではない感じですね」

宅建築士に詳しい小沢朝江さんによると。

「芸術家自身が設計した住宅というのは他にも例はあるんですけれども、朝倉独自の思想とか造形観とかというのが現れた唯一無二の建築である」

では改めて鉄筋コンクリートを見ていきましょう。

芸術家のこだわりが満載のアトリエから。

朝倉文夫とはどんな芸術家だったのでしょう。

広いまず驚くのは高い天井。

アトリエには現在朝倉の作品が多数展示され、訪れる人を静かに迎えてくれます。

この小村寿太郎の道は4メートル近い高さ。

朝倉はこうした肖像彫刻を何百体も手掛けましたが、人物より得意だったのが・・

f:id:tanazashi:20210421190658p:plain

彫刻界の巨匠は大の猫好き。

19匹も飼っていたそうです。

大分県生まれの朝倉が彫塑の道を目指したのは19歳の頃。

彫刻家だった兄に影響を受け東京美術学校に入学しました。

f:id:tanazashi:20210421190712p:plain

日本伝統の木や石を削りだす彫刻に、粘土など柔らかい素材を込めて作り上げる塑像を組み合わせたのが彫塑。

ロダンに代表される西洋の塑像が日本に持ち込まれたことで生まれました。

でも朝倉はロダンのまねにはなるまいと、人物をリアルに捉える自然主義で作風を確立します。

明治40年に美術学校を卒業すると官展に次々と入選。

押しも押されもせぬ人気作家となっていくんです。

そして製作の基盤となるアトリエの建設にただならぬ情熱を注ぎました。

「現在の建物は昭和10年に新築された建物です。明治40年から昭和10年に至るまで何度も何度もアトリエを建てていますので今のこのアトリエは満足のいく最終型だったのではないかなと思います」

なんで何回も増改築を繰り返したんでしょうか。

 

南窓のカーテンを閉めると彫刻の見え方が一変しました。

フラットな感じですね。

改めてカーテンを開けてみるとこの通り。

どうやらこの窓に朝倉のこだわりがあるようです。

f:id:tanazashi:20210421190811p:plain

f:id:tanazashi:20210421190821p:plain

f:id:tanazashi:20210421190823p:plain

 

「安定した光を一日中採れるように、北側にしか窓をつけないことが多いですね。このアトリエは西側以外の三方向から光が取り込めるように設計しています」

f:id:tanazashi:20210421181143p:plain

朝倉が建物の建設について残した随筆があります。

f:id:tanazashi:20210421181134p:plain

「北光線でやっているのを南光線でやると、影の肉付の足りなかったのを見出したり・・こんなことも光線を反対に受けてみると分かりやすい」

f:id:tanazashi:20210421191308p:plain

天井を見ると角はアールに仕上げられていることがわかります。

取り込んだ光を均等に回すための工夫です。

光を自在にコントロールしてよりリアルに作品を作りたい。

創造への情熱が他に類を見ないアトリエを生み出しました。

f:id:tanazashi:20210421191249p:plain

続いてアトリエの地下に誘われると。

深く伸びる階段の先に何やら大掛かりな機械が。

これはいったい。

どんどんこちらに迫ってきました。

f:id:tanazashi:20210421191239p:plain

実はこれ彫刻を乗せる電動の昇降台なんです。

f:id:tanazashi:20210421191232p:plain

普通高さのある像を作るときは作者が登らなければなりませんが、朝倉は像を下ろせば良いと考えました。

f:id:tanazashi:20210421191221p:plain

この昇降台を入れるためにアトリエを含む建物を鉄筋コンクリートで作ったんです。

ところが朝倉は常に和服を纏う筋金入りの和風男子。

機能優先のコンクリート建築と大好きな和風建築。

二つを美しく一つにまとめるにはどうすれば良いか。

「一般的な和洋折衷をもっともっと超えて、鉄筋コンクリートという近代ならではの新しい造形の中にどうやって数寄屋の要素を組み込んでいくのか。その接続部分の作り方が非常に巧みで工夫してるところだと思いますね」

では接続部分の後の努力工夫とは。

 

 

 

 

その前にちょっと谷中をぶらり。

朝倉文夫は亡くなるまで60年以上この町に住んでいました。

こちらのカヤバ珈琲は昭和13年創業です。

「寅さんが当時来てた可能性高いですね」

人気メニューは昔と変わらず卵サンド。

美味しい田作り家には

古い家屋を利用した商業施設が他にも沢山あるんですよ。

中の一体は上の大事な高台にあったので、東京大空襲の大火から逃れることができました。

そのため昭和初期にタイムスリップしたかのような街並みを存分に楽しめる東京では貴重な場所。

朝倉彫塑館もそんな建物のひとつです。

では再び家の主に誘われてやりましょう。

コンクリートの建物にはこだわりの部屋が。

他にも壁一面が作り付けの本棚になっている書斎です。

大正12年関東大震災の経験から貴重な本が崩れ落ちないようコンクリートに本棚を埋め込みました。

建物の最上階、三階にはこの家で最も格式の高い和室を作りました。

材料にもこだわりました。

淡い柿渋色の壁は天然石の目の奥が痛むの

天井板は滅多に手に入らない神代杉です。

独特な模様の正体は君開いた無数のうろ杉皮を重ねています。

ここはいわば朝倉の表の顔。

国内外から訪れる客人を持てる知識とセンスを投じておもてなしする社交の場でした。

和風男子の朝倉さんもこの日はなれない洋服です。

家のさらに奥に進むとコンクリート建築と数寄屋建築が繋がる部分が見えてきました。

自然につながって全く違和感ないそうなんですかね

コンクリートと木造建築の境目は丸太の柱になっています。

でもよく見ると木材ではなくコンクリートの木僕なんです。

一方コンクリートの壁に装飾的に取り付けた丸太は高価な北山杉の銘木を半分にスライスしたもの。

自然の素材と人工的な素材。

髪を美しくまとめるために朝倉が考え出した見事な答えです。

ではいよいよ木造建築のプライベートエリアのここはいわば朝倉の秘められた顔。

全部家の真ん中に和風庭園。

軒下まで水が張られています。

上から見るとまさに箱庭。

なかなかの広さです。

実はこの立派な庭こそが家の最大の秘密だったの教えて浅倉さん。

 

 

 

東京の下町谷中の穴場スポット・台東区立朝倉彫塑館。

彫刻家の朝倉文夫はこの立派な庭園をすき家風建築の真ん中にはいしました

まるで住居の主役は庭であるかのように。

しばらく見つめていると何か動いてる感じがします。

庭が動いている。

いったいどういうことでしょうか。

また家の主が現れましたよ。

ハゲに誘われ

庭を挟んで反対側の部屋から見ると違う印象に見えますね。

この三枝前だからなんか資金によって表情も変わりますし動く彫刻作品と言うか

移動する前に見た庭の景色と比べてみるとどちらも植栽や岩

建物の見え方まで計算されつくした甲乙つけがたい風景。

普通の点ですとしてんばと言って

ここから見ると非常に美しく見えるとか。

例えばこの建物から見る景観を重視したいと言うなあの支店をある程度設定すると思うんですけれどもあの中庭の場合どこの建物から見ても美しくなければいけないというのが非常に難しいところだと思うんですね

さらに朝倉彫塑館の場合、建物が服装になっていますから。例えば三階から見下ろす場合とか水面に近い一階から見る場合といったその高さによる違いも考慮しなければいけません

360度どこから見ても、上から見ても美しく異なった表情の庭になるように

桜は一つの岩をどうか一週間も悩んだそうです。

なぜそんな庭を作ろうとしたのでしょう。

ある時は青い空と白い雲を映している。

ある時は足さ風にかすかに揺らいでいる。

僕はこうして水によって新規を転換し自分の心持ちをどのくらい助けられているかわからないそして新しくよみがえった精神が東京芸術に邁進させると

この庭は彫刻家朝倉文夫の生命線。

見る場所や時間によって表情を変えるにはのおかげで桜は常に瑞々しさを失わず作品に挑んで行けたのかもしれ

しかし戦争が朝倉から創作の機会を奪います。

銅像作品は武器や銃弾に姿を変えました。

朝倉は都心を離れ都会終戦を迎えや中に戻ってみると

以前と変わらない我が家の姿を目にし奇跡を前に一つの使命に思い至るのですが

どうすることに決めたやれるところまでやってみるより仕方ない

朝倉はこの家で若い芸術家を育てる私塾の活動に力を入れていきます。

親また呼ばれたみたい誘われた先は建物の屋上床に朝倉が塾生たちに託した

深い思いがもう寝ましたか

屋上庭園に最後の秘密と

 

 

 

昭和10年竣工の朝倉彫塑館には当時最先端の広大な屋上庭園が造られました。

なぜこのような屋上庭園を朝倉さんは作ったんでしょうか。

怖いですね

当時屋上菜園でして桜は野菜を育てるということを塾の必修科目の園芸という

カリキュラムに組み込んでいます。

塾生たちと一緒にここで野菜作りをしていました。

なぜ芸術家にとって園芸が必要だったのでしょう。

朝倉文夫の言葉です。

芸術は自分と自然との間からのみ生み出されて行く。

都会にあっても自然と触れ合うことで万物のありのままの美しさをとらえる目を養いなさい朝倉さんそのものですよ

この家が本当に心の中頭の中に僕たちが入ってなんか語り合ってるそんな感じがしました。

未来に思いを託した家です。

住まいは人なり面影は今も台東区立朝倉彫塑館。

その人の強い思いに見込まれてみませんか。

 

**************

 

映画、ドラマ、アニメの動画視聴ならU-NEXT<ユーネクスト>。映画やドラマ、アニメの名作はもちろん、最新作も超充実なコンテンツ数が特徴です。その数120000本以上。まずは31日間の無料トライアルを是非お試しください。