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響くアートの愛好家

「川瀬巴水展」【アートシーン】

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川瀬巴水

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雪が降りしきる中、和傘をさして歩く着物の女性。

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増上寺の朱塗りの門を背景に、雪景色が映える版画家川瀬巴水の代表作です。

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こちらは雨の夜。
街灯の灯りに浮かび上がるのは路面電車の線路です。

モダンでありながらどこか叙情的な東京の風景です。

大正から昭和にかけ家族の風景版画を残した川瀬巴水の展覧会です。

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東京生まれの巴水。

27歳で鏑木清方に入門するものの、なかなか芽が出ませんでした。

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そんな巴水に声をかけたのが渡辺庄三郎。

大正時代に浮世絵復興を目指した新版画運動の提唱者です。

大正7年。巴水が初めて発表した版画。

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幼い頃から親しんだ栃木県那須塩原の風景です。

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秋の夕日に照らされ谷間の薄暗い道を馬を引いて帰る里の女。

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糸のように降る雨の中、ぼんやりと霞む民家や畑。

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こちらは集落での穏やかな暮らしが描かれています。

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「この塩原三部作にはそれぞれ人の営みですとか時間や天候の変化というものが描き分けられています。

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写実的な傾向の中に現代を生きる人々の豊かな情感が描き表されたこの作品は新生の版画の象徴的な存在であったと考えられます」

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巴水は四季折々の美しい風景を求めて全国各地を巡り重ねました。

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写実的でありながら郷愁をたたえた版画は大きな評判となります。

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巴水が最も好んで描いたのが雪景色です。
夜の街にしんしんと降り積もる雪。

降る雪は大きな白い点で、積もった雪は濃淡をつけたグレーで表現しました。

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こちらは雪煙に霞む街。
激しい吹雪は版木に彫った線を砥石などでこすることで表現しています。
巴水は彫師や摺師に直接指示を出しながら新たな版画表現を生み出していきました。

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大正12年。巴水を思いがけない災難が襲います。

関東大震災で家が全焼。

書き溜めたスケッチ帳をすべて消失したのです。

失意の中、巴水は再び旅に出ます。

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その際に描いた飛騨の風景です。

震災後巴水の版画はより写実的で緻密さを増していきます。

色数も増え、30回も色を重ねることも珍しくありませんでした。

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こちらは群馬県の由緒ある温泉。

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広い湯船を独り占めしている男は巴水自身と言われます。

人生の多くの時間を旅の空で過ごし、600点を超える版画を残しました。

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この展覧会は神奈川県平塚市美術館で6月13日まで。

 

会場:府中市美術館

会期:2021年12月5日~1月31日

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