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「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵」【アートシーン】

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コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵

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妖艶な笑みを浮かべ岩場に横たわる人魚。
描いたのは美人画の名手として知られる鏑木清方

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しかし発表当時は賛否両論が飛び交いました。
清方の死後、この作品を手に入れた男がいます。

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実業家・福富太郎
戦国屈指のコレクターです。

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東京に生まれ、終戦直後からキャバレーで働き始め、26歳で独立。
その後、全国で44店舗を展開するまでになりました。

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キャバレー王と呼ばれた福富の唯一の道楽が絵のコレクションでした。
福富太郎が愛した名品およそ80点を集めた展覧会です。

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福富は20歳の時、初めての絵画を購入します。
それが鏑木清方
かって父親が所有し、幼い頃から親しんできた特別な存在でした。

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数多く収集した清方の作品の中で、一番のお気に入りだったのが《薄雪》
死を覚悟した若い男女を情感豊かに描いた心中ものです。

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こちらも心中もの。

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先のない二人の表情に生気はありません。

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それでもそっと手を重ねています。
描いたのはかつて画壇の悪魔派と呼ばれた北野恒富。
福富が購入当時はそれほど評価されていませんでした。

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「作家で買うよりはどちらかと言うと作品本位なんですね。無名の作家であっても、いい作品だっていう風に思えば買うわけです。訳ありの女性がいいわけです。だからただ綺麗なだけの女性ではなくて、ちょっと深みがあるようなそういう風な女性を好んだようです」

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福富がとりわけ愛したのは岡田三郎助の《あやめの衣》
洋画の技法で日本女性の美しさを描いた岡田の最高傑作です。
かねてからこの絵に惹かれていた福富。
店が一軒建つほどの高額で手に入れ家に飾りました。

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「24時間見られるとこどこだったって思ったら、天井だったんですよ。天井に置いといてね、下で寝てれば良いと。こうやって寝てた子は見えるから下へ向けて。馬鹿だねと」

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20年以上身近にありましたが、バブル崩壊の煽りを受け手放します。
娘を嫁がせる父親のようだとその思いを語りました。

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福富は描かれた女性の生き様に深い関心を寄せていました。

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日露戦争で夫を失った女性。
一心に遺品を見つめます。
アメリカからおよそ90年ぶりに日本に帰ってきました。

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「毎日見つめているうちに女性の涙に気が付いた。ようやく帰国できたうれし涙のようにも私には思えた」

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東京ステーションギャラリーで、6月27日まで。その後巡回します。

 

会場:東京ステーションギャラリー

会期:2021年4月24日~6月27日※4/27- 臨時休館

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