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「#映える風景を探して ―古代ローマから世紀末パリまで」【アートシーン】

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#映える風景を探して ―古代ローマから世紀末パリまで

 

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映える風景をテーマに西洋の風景画の歴史をたどる展覧会です。
映える風景とは何か。
17世紀、風景画の手本と称された作品です。

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作家の名はクロード・ロラン。
フランスで生まれ生涯ローマで過ごし、郊外の田園風景を描きました。
光に包まれた雄大な自然と、古代の理想郷を思わせる叙情的な光景です。

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「映えるという言葉は、今では写真に映えるという意味で使われるんですけど、西洋美術の歴史の中でも画家が絵に描きたくなる、絵のような美しい風景のことをピクチャレスクと言いまして、

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クロード・ロランは風景を絵にするために画面の両端をフレーミングするように木を配したりとか、手前が暗くなっていて奥が明るくなっていて、目線を上の奥の方に誘導する手法であったり、古代の建築モチーフを取り入れたり、神話の人物を取り入れたりとかして現実とは異なる古代の田園詩の世界、理想的な世界のようなイメージを作り上げている作品です」
それから一世紀後、クロード・ロランの風景画のスタイルがイギリスで人気となります。

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描いたのはリチャード・ウィルソン。
両端に木を配した画面構成や、光のコントラスト、古い遺跡など随所にクロード・ロランの様式が見られます。

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19世紀初頭、ウィリアム・ターナーはイギリス国内を旅しながら風景を描きました。
霧深い渓谷や、荒々しい岩肌。
それまで絵になると考えられていなかった、ありのままの自然の姿です。
ターナーは新しいイギリスの風景画を作り上げました。

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ターナーの風景画は銅版画となって人気を博します。

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産業革命によって自然が失われていく中、ターナーの作品は多くの人々の心をとらえ、イギリスの国民的画家と呼ばれました。
一方、フランスでは、遠い異国の風景に関心が高まっていました。

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国家プロジェクトとして1809年から刊行されたエジプト誌。

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ナポレオンのエジプト遠征での調査をまとめた記録です。

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精密な写生を元に、およそ千点に及ぶ版画が掲載されています。

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鮮やかな神殿の壁は、遠征に同行した研究者たちの助言をもとに復元したものです。
エジプト誌をきっかけに一大エジプトブームが巻き起こりました。

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同じころ、フランスの事業家が中心となって絵になる風景を版画にした本が刊行されます。

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描かれたのはフランス国内の古代遺跡や中世の建築。
彼は時間を超えて見る者を魅了する映える風景でした。

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この展覧会は町田市立国際版画美術館で6月27日まで。

 

会場:町田市立国際版画美術館

会期:2021年4月24日~6月27日

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