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響くアートの愛好家

「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」【アートシーン】

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隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則


現代日本を代表する建築家・隈研吾

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国内外の美術館や競技場、コンサートホールなど公共性の高い施設の設計を数多く手がけてきました。
その中から68の建物を取り上げ、これからの建築のあり方に目を向ける展覧会です。

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「今まで建築家っていうのは、どうしても上から目線での建築を見てる、都市を見てたような気がするんですね。もっと地上に降りて、地面の視点で建築を考えられないか。とりあえず猫はすごく地面に近いところで都市を見てて都市を味わってて、ああいう猫の視点に立って建築をデザインし直したいなーってそういう思いでこのタイトルをつけました」

隈さんは地元の東京神楽坂で二匹の猫をGPSで追跡しました。

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猫は水飲み場や昼寝をする公園など、建物の隙間を移動しながらお気に入りの場所を周回していました。
「孔みたいな狭いスペースとか、粒子っぽくてザラザラしてるもんとか、猫はみんな好きなんですね。でそういう猫が好きなものをもう1回建築にも取り戻していくっていうのが今回の五原則のやり方でで、実際そうやってみると僕の建築はですね猫が好きな要素がいっぱい詰まってるって事が分かりまして」

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その五原則は、孔、粒子、やわらかい、斜め、そして時間。
いくつかご紹介しましょう。

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まずは孔。
スコットランドの博物館の設計では建物の中央にトンネルのような穴をあけました。

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向こう側に流れる川とこちら側に広がる市街地を繋いだのです。

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こちらは新潟県長岡市の市役所。
敷地の真ん中には大きな吹き抜けの空間。
これも孔。

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民家の土間からヒントを得ました。
土間は台所でもあり作業場でもある人がより合う空間。

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孔は市民の交流の場ともなります。

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粒子は細かな木材を集めて使う方法。
高知・梼原の木橋ミュージアムでは木材を組み重ねました。

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地元の木を使い、周囲の自然との調和を図りました。

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国立競技場にも粒子の手法が取り入れられています。
外壁に並ぶいくつもの細長い木材。

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日本建築特有のひさしからイメージされた軒庇。
この木材は47都道府県から調達されました。
日本の多様性を示す杜のスタジアムです。

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柔らかいのは高輪ゲートウェイ駅。

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折り紙をイメージした屋根の形がなだらかな山の稜線のようで、柔らかい。

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屋根そのものもフッ素樹脂の膜なので柔らかい。

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さらにこの膜は自然光を通すので構内は柔らかな光に包まれています。
「コロナ禍の教訓というのは、人間はハコ=建物を出てもっと街を歩かなきゃいけない。ハコに閉じ込められて密の空間に押し込まれてるのはどこも不健康だった、不自然だったってことにみんな気づいてて、もう1回自然の中に戻ってきたいこの僕らの考え方、猫の視点考え方がなんかこう時代にあってきたなって感じはしてるんですね」

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この展覧会は東京国立近代美術館で9月26日まで。


 

会場:東京国立近代美術館

会期:2021年6月18日~9月26日

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